1.Facebook・Instagram(Meta)の興味関心カテゴリ
個人的には最もターゲット設定しやすい媒体の代表格と評価している。
同時に、なにかとスキャンダルが多い媒体、という印象も。
思い起こすこと2018年のCA事件※
騒動後、使用できなくなった項目「職業」「勤務先」「肩書」「専攻」
当時、職業セグメントで当たりを出していたので不便だったが、いま思えばプロフィールの勤務先・部署名がそのまま活用できたのは結構怖い。
(多くは人脈を増やすために自主的に公開していた人がほとんどだが。)
直近では、個人情報保護法改正の受け、プライバシーに関わるセグメントが削除された。
健康、人種・民族、政治観、宗教、性的指向に関連する慈善活動、組織、公人・著名人に関するもの。
例えば「妊娠中」といった健康に関わるプライバシーだ。
もし、仕様変更前から設定しているターゲットに該当の要素が含まれている場合、管理画面に下記のようなアラートが出る。
これとは別途、Facebookの興味・関心カテゴリに対して往年の不満がある。ズバリ、日本特有のカテゴリがない。
例えば、年賀状・大晦日・お花見・雛人形・七五三など、それなりにマーケット規模のあるものをターゲティングしたくても項目がない。かなりのオーディエンスが存在するだろうし、広告出稿の場は広がるだし、何よりFacebook社にも利はあるだろう。Facebookさん、ぜひ改善していただきたい。
まるで翻訳ツールで直訳したサイトのように、ひたすらアルゴリズムがバグり散らかしている。実際に見つけたが変なクエリがこちら。
「初詣」に対する興味関心レコメンド
うん、字面は似ている。。
続いて「喪中」に対する興味関心レコメンド
介護¦墓穴¦火葬¦骨壷¦ゾンビ ・・・二度見した。喪中とゾンビ、なにこのクロスドメイン
2.Yahoo!の興味関心カテゴリ
ヤフーも負けてはいない。
カテゴリ検索の精度が低いため、部分一致で何でもかんでも推してくる。Yahoo!検索はGoogleのエンジンを使っているはずだが、広告管理画面内の検索機能は別なのだろうか。関連性のないカテゴリも平気でレコメンドしてくるため、ポチポチ作業は気が抜けない。地味に反射神経が鍛えられる副次的効果がある。
下記はファッション業界の出稿で実際にレコメンドされたなかでも印象に残る目玉カテゴリだ。
「服」候補カテゴリ
内服液 セーラー服と機関銃 服役 特攻服 服役囚
後者3件、流石に制御してほしい。使用するケースが想像つかない。利用実績あるのでしょうか、Yahoo!さん
「ブーツ」候補カテゴリ
ロンドンブーツ1号2号 ・・・くると思った。
「コート」候補カテゴリ
ロングコート・チワワ コートジボワール代表 ・・・不意打ち、鼻息出た。
3.今後のターゲティングについて
代表的な媒体はCriteoで、ファーストパーティーのコマースデータを活用している。
従来のコンテンツマッチの上位互換で、サイト単位ではなく、URL単位の解析データが活用されるというものだ。例えば、文脈、alt属性、ディレクトリ名といった情報をAIが解析・学習し、商品をレコメンドすることで有望な流入を促せる。Cookie廃止を控え、不安を感じる方もいると思うが、Cookieに依存しない、新しい戦い方も生まれているのだ。