受験生にとって魅力的でわかりやすいサイトはどこ?大学サイトユーザビリティランキング(国公立大学編)を発表

~ランキング1位は愛媛大、2位は筑波大、3位は神戸大、そしてワースト1位はあの有名な大学~

ECマーケティング株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役社長:中山高志、以下「弊社」)は、民間企業・官公庁・教育機関ウェブサイトのユーザビリティ調査を800サイト以上実施している知見に基づき全国30の国公立大学を対象にユーザビリティ調査を実施し、「大学サイトユーザビリティランキング(国公立大学編)」を作成しました。

この記事の執筆者

伊藤 肇

Webly編集部 チーフコンサルタント

2000年からデジタルマーケティング業界で、大手企業のウェブマーケティングを支援。Googleアナリティクスが生まれる前、2002年にサーバーの生ログを集計して「アクセスログ解析」をレポート。2006年にサイバーエージェント、アルベルト(現アクセンチュア併合)を含め業界をリードする各社を招待して「コンバージョンアップサミット」を主催。以降、800プロジェクトのサイトユーザビリティ改善に携わる。

目次

目的・背景

少子化社会が進むにつれて、減少する受験生を獲得するための競争が年々激しくなっています。限られた面を奪い合う形になる従来型の受験生向けメディアやポータルサイトを通じたアピールや、接触回数が限定されるオープンキャンパス等でのリアルな接点だけでは不十分で、大学自身のホームページを通じて各大学がいかに受験生に対してアピールするか、が重要になってきています。

そこで、弊社は、これまで民間企業・官公庁・教育機関サイトのサイトユーザビリティ調査及び改善を800サイト以上実施してきた知見を活かし、これらの大学サイトの価値向上に寄与するため、国公立大学を対象とするサイトユーザビリティの評価を行いました。

調査方法

弊社コンサルタントチーム3人の評価者によるヒューリスティック評価法(ユーザビリティのセオリーと経験則による評価法)。サイトごとに以下の評価基準に沿って評価。3人の採点の平均をとって評価点としました。(2024年10-12月実施)

評価軸と点数配分

評価軸配点
トップページの視認性と操作性20点
ナビゲーションの視認性と操作性20点
キーワード検索の視認性と操作性10点
受験生ページの表現と検索性20点
オープンキャンパスページの表現と検索性10点
受験生目線でのコンテンツの活用10点
問合せ・資料請求などのしやすさ10点

合計:100点

【トップ3校】調査結果のサマリー

調査結果のサマリーと主なポイントは以下の通り。

ユーザビリティランキング1位「愛媛大学」

https://www.ehime-u.ac.jp/

総合点 95.2点/100点

縦横・配色・アイコン等の工夫を用いたメリハリのあるナビゲーションがスマホ・PCともに完成度高い。受験生向けのページにも受験生が必要とすることを想定したコンテンツが充実している。

唯一残念なのが、各部分のパーツで用いられているバナーのイラストの品質が低い部分が全体の印象としての質感を損ねている点。サイトユーザビリティ評価という観点から減点の対象外としたが、サイト運用担当者が基礎的なデザインスキルを身に着けて運用を行えば、更に受験生獲得にとって貢献できるサイトになると考える。

ユーザビリティランキング2位「筑波大学」

https://www.tsukuba.ac.jp/

総合点 94.3点/100点

キャンパスの美しさと学生生活の様子をリアルに臨場感のある写真を効果的に用いた表現が完成度高く提供されている。一方で情報の整理が複雑になりやすい大学ホームページのナビゲーションもうまく整理して、かつメリハリをつけて提供されている完成度が高いサイト。

ユーザビリティランキング3位「神戸大学」

https://www.kobe-u.ac.jp/ja/

総合点 93.8点/100点

スマホファーストでの設計とデザインを効果的に活用して大学の魅力が表現されている。階層構造が深くなりやすいナビゲーションも、縦・横を有効活用しており設計がスマートであり、完成度が高いサイトといえる。

【伸びしろ3校】調査結果のサマリー

反対に、今後の改善伸び代が大きいという意味で、今後の期待を込めて、ランキング下位のサイトも紹介します。上記トップ3と比較すると、その違いが際立ちます。

サイトユーザビリティ 伸びしろ1位「東京大学」

https://www.u-tokyo.ac.jp/

総合点 56.6点/100点

サイト全体を通して提供者目線でのサイト設計となっている点が随所に見られる。

UTOKYOというサイトロゴが、“それを見たら東京大学のロゴであるということを知っている”という前提に立っている点。ロゴの認知が広がるまでは、サイト上ではそれを補足する要素を追加する必要がある。また、情報を検索するためのナビゲーションが対象ユーザーごとに向けて整理されておらず、どこになにがあるか把握を困難にしていることも加点が低い理由の一つ。

サイトユーザビリティ 伸びしろ2位「熊本大学」

https://www.kumamoto-u.ac.jp/

総合点 59.3点/100点

スマホ・PC共通で、サイト全体を通して、全体を見渡せるナビゲーション設計になっていないため、どこになにがあるかの把握が困難。受験情報ポータルサイトのナビゲーション構成も提供者目線であり、ユーザー目線での設計になっていないことで点数を落とした。

サイトユーザビリティ 伸びしろ3位「金沢大学」

https://www.kanazawa-u.ac.jp/

総合点 61.6点/100点

金沢大学にとって受験生を獲得するプライオリティが高ければ、という前提において(今回はそのような視点で評価を行った)、ユーザビリティが悪いサイトとして評価した。

その前提がなければ、比較的表現やサイト設計が洗練されており、他のサイトと比較しても遜色ない。受験生にとって、金沢大学を受験するかどうか検討するための情報を探すという観点での改善の伸びしろが大きいサイト。基礎設計が良いだけに惜しい。

【参考】大学サイトユーザビリティランキング

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この記事を書いた人

Webコンサルタント
広告代理店にてメディア運営・SEOディレクション・Web広告運用を経験。
現在はコンテンツSEOとWeb担当者向けメディア『Webly』の編集を担当。

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