結局KPIはCPA?なんちゃってアトリビューションは卒業するのニャ【隣の席のニャーケッター】

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なんちゃってアトリビューションは卒業するのニャ

アトリビューションという言葉、だいぶ定着したね。

でも、実際はwebメディアだけで取り上げられたり、展示会でセッションされる割に、広告主の現場に浸透してないのが不思議です。なんでこうも温度差あるかなって。

まるで効果測定ツールの導入社数だけひとりで増えてるみたいニャ?

そうそう、ひとり歩きアトリビューション(苦笑)

これは何か依存症のニオイがするのニャ。よし、記念すべき第一回「隣の席のニャーケッター」のテーマは決まりニャ。

そもそも、なぜ効果測定ツールを導入しているのか?

どのツールがイイとかあるんですか?

それが一概に言えないニャ。機能やコスト以外にもサイト環境やツールベンダーの担当者との相性とか、色々あるニャ。ニャーもいくつか使ったことがあるけど、共通して言えるのは、どれも管理画面のインターフェースが残念だったのニャ。

・・・ユーザビリティが悪いとこまめに見なくなりそうですね。

さて、複数の広告媒体を同時出稿するとどうしても発生してしまう重複CV。

あー、全部のCV数を合計すると数が合わない、ってやつですね。

それを見える化したり、媒体同士の派生効果を一元管理するために入れるのニャ。

ということは、いろんな広告を常に出稿しているサイトや広告費が大きいサイトでないと、ツール代の元は取れないですね。

そうだニャ。便利な反面、ツールで見るほど広告出稿していないサイトや、殆ど活用していないのに導入しているケースも多いニャ。

それってなんかもったいないですね。それなら広告費に充てたほうがいいのでは。

そういうのは、最近流行りの「内製化」現象と捉えてるニャ。

・・・本を買っただけで自分磨きしたつもりになっちゃうあの感覚に似てますね(笑)

まぁ、各社それぞれニャ。効果測定ツールは、あくまでも「有料広告」がどう作用したかを見るもの。ただし、「分散型チャネル」といわれる昨今、広告の前後に接することが多い「自然検索」がどう作用しているのか見えないため、ツールを入れても十分な「アトリビューション分析」はできていないのニャ。

これってデジャブ?広告主の【超】あるある反応

例えばこんな結果が出たとする。

①検索連動広告(SEM) コスト10万円 CV100件 CPA1,000円

②SNS広告 コスト20万円 CV50件 CPA4,000円

③アドネットワーク広告 コスト30万円 CV3件 CPA100,000円

するとたいていの広告担当者は一番CPAの高い③の継続に拒否反応を示し、停めたいと言い出すニャ。 これ、よくあるある風景。

たしかにデジャヴですね(笑)

だけど、果たしてこれは正しい判断なのか、もう少し詳しく見てみたい。

認知/獲得 その広告、役割どっち?

広告には大きく【認知】【獲得】2つの役割があるのニャ。先に挙げた結果の内訳を例にするとこうなるニャ。

①検索連動広告:出稿はすべて社名・商品名のみ。つまり、すでに知っている人の検索に対してアプローチしているから役割は【獲得】。

②SNS広告:CVの9割がリターゲティング、残り1割が興味関心セグメントによるオーディエンス配信。この場合、9割のリタゲが【獲得】で残り1割の興味関心セグメントが【認知】。

③アドネットワーク広告:リタゲなしの100%オーディエンス配信だから【認知】。

さて、ここで問題提起。
【認知】【獲得】この2つ、アプローチしているターゲットのフェーズ・モチベーションは全く異なりCVRに差がつくのは当然なのに、KPIはCPA一択というのはおかしいと思わないかニャ?

広告設計は役割とKPIを明確に、そして貫け。

いわゆる分散型チャネルってやつですね。

そうニャ。ユーザは求める情報(ゴール)にたどり着くまで、ネットという海を泳ぐ間に色々な情報に触れるということを想定したKPI設定例を紹介するニャ。KPIは優先度の高い指標から見ていくと、結果に対するジャッジもスムーズなのニャ。
【認知】・・・新規訪問率>CPC>直帰率>指名検索流入数
【獲得】・・・CPA>CV数
重要なのは、ここで定めたKPIを途中で混在させないことニャ。よくやってしまいがちなのが【認知】にCPAを求めてしまったりすること。

それ!すごく感じます。結局全部CPAかっていう。

良質な【認知】ができていれば、かならず【獲得】のほうで派生効果が出てくるニャ。この方針にそって実際に取り組んだ事例を紹介するニャ。
とあるサイトAではリタゲ【獲得】のパフォーマンスが良く、もっと件数を増やしたいと考えたニャ。そこで、ある【認知】媒体Xを投下したところ、CPC25円、新規訪問率95%、直帰率55%、CVはゼロだったのニャ。だけど、【獲得】のほうは件数が約3倍近く増えたのニャ。

それすごいですね、わかりやすい波及効果!

勝因はターゲットイメージの連想からの媒体選定やランディングページもあるけれど、一番大きいのは【認知】と【獲得】のKPIを貫いたことにあるのニャ。
【認知】は約2ヶ月CVゼロ出稿だったけど、KPIを混在させずに続けたのニャ。もし途中で止めていたら、この時の【認知】媒体Xの良さを知らずに見切っていたと思うニャ。
つまりなんでもCPA1本道で判断するのは「他社との競争に打ち勝つ優良な武器」を自ら捨ててしまうこともなりうるわけニャ。

考えさせられる事例ですね。この話が理解できるかどうかで競争から一歩抜きん出れるかどうかが決まりそうな気がします。

できれば無料でアトリビューションしたい!

計測ツールにお金をかけるくらいなら、その分広告費に充てたい。

それすごく同感です!

そこで推奨するのが「みんな大好きGoogleAnalytics」これで無料アトリビューションできるのニャ。それには3つだけポイントがあるニャ。

  • 広告は全てパラメータを付与
  • リタゲは超絶優秀な1媒体に厳選
  • 【認知】実施中は【獲得】のCPCをいつもより気をつける

ECサイトはAnalyticsのEコマースタグが入っていると完璧ニャ。 あとは訪問回数ごとにCV経路を出して、媒体毎に収益を割り戻せば、こんな風に(下図)無料のAnalyticsでもかなりフェアな判断ができるようになるニャ。

キトアド記事中の参考画像アトリビューション (002)

それにAnalyticsなら、サチコ(Google Search Console)と同期すれば自然検索のボリューム・訪問数も同時に確認できるのが面白いのニャ。広告測定ツールでは見れない自然検索も含めた検証ができるのもGoogleAnalyticsならでは。こんな便利なものが無料で提供されているのに、意外と活用できていない人は多く、もったいないニャ。

無料のツールも使いこなせていないのに有料の計測ツールを入れるってそもそも変な話ですね(笑)

まずはAnalyticsを使って今自社で行っている集客施策がどう波及しているのか、見てみて欲しいのニャ。

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この記事を書いた人

GoogleとAmazon、マーケティングをこよなく愛する猫。

ガラケーSEO時代にweb業界へ参入。

口癖は「検索はGoogleとの対話」

ログをおかずに猫飯3杯食べれるほどGoogleAnalytics 好き。

趣味 ウェブマーケティング・アニメ・筋トレ・釣り

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