自分の商品・サービスに自信があり、多くの人に買ってもらいたいとネットショップを開設したものの、アクセス数が思ったより伸びない…という悩みをよく耳にします。
ShopifyやBASEといった低価格で簡単にネットショップを作れるツールが普及しつつあるものの、集客方法や運営についてのノウハウはあまり知られていないのではないでしょうか。
この記事では、基本的かつ最も重要なネットショップの集客方法と集客施策を進める上でのカギとなるUSPについてご紹介します。
1.顧客に見つけてもらう方法【コンテンツ/SNS】
まずは、インバウンド型の施策を2つご紹介します。インバウンド型とは、コンテンツを活用してユーザーに見つけてもらう施策のことで、企業からプッシュ型の広告のように積極的なアプローチを行わないことからインバウンド:Inbound(内側に動くさまを表す形容詞)と呼びます。
能動的な周知活動を行わないため成果が出るまでやや時間がかかりますが、リソースさえあれば無料で始められることもあり、費用対効果が高い手法です。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
コンテンツSEO
オンラインで買い物をするユーザーは、検索エンジンで商品について調べてから購入する場合が多いため、ネットショップにたどり着いてもらうには、ユーザーが検索した時に検索結果の上位に表示される必要があります。この検索上位に表示されるために行う取り組みのことを「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」の頭文字を取ってSEOといいます。
SEOと一口に言っても様々な手法がありますが、中でもコンテンツ記事を活用したSEO施策は「コンテンツSEO」と呼ばれています。自社で記事をライティング出来る場合、低コストで始められる上に、記事がインターネット上に残り続けるため集客効果が持続しやすいという特徴があります。
しかし、流入数が増えても商品購入に結びつかないといったケースも少なくありません。ユーザーの購買意欲を刺激し、商品購入を後押しするようなコンテンツを継続的に作成する必要があります。
詳しくは「ネットショップ SEO」の記事を参照してください。
SNS
FacebookやInstagram、TwitterなどのSNSで自社アカウントを開設し、情報を拡散するSNSマーケティングもインバウンド型の集客方法のひとつです。
SNSはリツイートやシェアされることで情報の拡散が期待できるため、成功すればこれまで自社と接点のなかったユーザー層をネットショップに誘導することができます。SNSのフォロワーを増やすには地道な取り組みが不可欠ですが、ユーザーと直接コミュニケーションを取れるため、ファン化しやすいこともメリットです。
2.積極的に宣伝する方法【Web広告】
前章でご紹介したインバウンド型とは反対に、企業側から積極的に宣伝活動を行うアウトバウンド型の集客施策もあります。ネットショップに適したアウトバウンド型の手法は、なんといってもWeb広告でしょう。
インバウンド型の施策は、顧客から能動的に見つけてもらう必要がありますが、Web広告は顧客の意思とは関係なく目に入ることがメリットです。ターゲットを絞りつつ、不特定多数のユーザーに対して広告を配信できるため、短期間で大勢の人をネットショップに集められます。
ただし、Web広告は出稿費がかかるため、インバウンド型の施策と比べると高コストになりがちです。配信をストップすると流入数がガクンと減る恐れもあります。また、Web広告は、下記の通りさまざまな種類があるため、ネットショップが効果を出しやすいWeb広告を選ぶ必要があります。
- リスティング広告
ユーザーが検索したキーワードに連動して検索結果に表示される広告 - ディスプレイ広告
Webサイトやブログなどの広告枠に表示される広告 - SNS広告
TwitterやInstagram、FacebookなどのSNSに掲載される広告 - 動画広告
動画を利用した広告 - ネイティブ広告
SNSやニュースなどのコンテンツに自然に溶け込ませて表示する広告 - メール広告
ユーザーに向けてメールで配信する広告 - アフィリエイト広告
媒体主であるアフィリエイターのWebサイトやブログに掲載してもらう広告
ネットショップに適したおすすめのWeb広告については『ネットショップ集客にはWeb広告を!おすすめWeb広告5つを紹介』で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。 |
3.ネットショップの信頼性を構築する方法【オフライン】
ネットショップへの集客ではオンラインの活用ばかりを考えがちですが、オフラインでの集客施策が適している場合もあります。
ターゲットとなるユーザーが特定地域にいる場合には、新聞広告や折り込みチラシを活用すると、効率的な集客が期待できます。商品に関連する専門誌が出版されていれば、雑誌広告も有効です。
実店舗がある企業なら、カウンターにネットショップの情報を記載した「ショップカード」を置いておくと、ネットショップの存在を知って訪問してくれるかもしれません。
また、イベントへの出店も考えたい施策のひとつです。実店舗がなくネットショップだけで販売している場合、実際にこのお店はあるのかと顧客が不安に思うことが考えられます。イベントなどに出店すれば、顧客の安心感を高められると同時に、ネットショップに対する信頼性も確保できます。
社員が顧客と直接コミュニケーションをとることで、新たな気づきやモチベーションを得られるといったメリットもあるでしょう。
4.効果的な集客施策を行うために必要なUSPとは
どの集客施策を行うにせよ、USPを意識することが成功のカギです。USPとは、Unique Selling Propositionのことで、日本語では「独自の売り」「独自の売りの提案」と訳されます。
例えば、ニトリの「お、ねだん以上。」というキャッチコピーは、ニトリが持つ「価格以上の品質を提供する」というUSP(独自の売り)を言語化したものです。
USPでは、以下の3項目を押さえたものであるべきとされています。
- この商品を買えばこういった価値が手に入るという「提案」であること
- それが他社にはできない独自のものであること
- 大衆を動かす力があること
ネットショップへの集客を行うとはいっても、自社の強みは何か、他社に真似できない特徴は何かといったポイントを棚卸しないと、ユーザーの興味を引くことは難しいでしょう。
他社にはない自社の強みを発見し、顧客にメッセージとして発信してみましょう。
5.まとめ
ネットショップに集客するには、顧客に能動的に見つけてもらうインバウンドマーケティング、積極的に宣伝するアウトバウンドマーケティング、インターネットを活用しないオフラインでのマーケティング活動などさまざまな方法が考えられます。効果的に集客したいのなら、どれかに偏るのではなく、あらゆる方法にチャレンジしてみましょう。
どの方法を取るにしても、基本となるのはUSPの認識です。自社の強み、自社にしかない魅力を発見し、顧客に向けて発信するようにしてください