脆弱性とは?誰でもできる企業向け対策方法を解説

Webサイトの運用においてセキュリティの管理は非常に重要です。脆弱性の対策を怠った場合、サイトがサイバー攻撃の被害に遭って大きな損失を生むリスクがあることは広く知られています。

しかしその一方でWeb担当者がセキュリティについて知らない状態でサイトを運用しているパターンもあり、現実的なリスク管理ができていないという課題点を抱えている企業も多く存在します。

自社サイトの保守に不安があるという方は、この記事で紹介する脆弱性への基本的な知識を頭に入れて簡単なセキュリティ対策ができているかチェックしてみましょう。

目次

1.脆弱性とは

脆弱性とは、インターネットに接続するデバイスやソフトウェアに生じるセキュリティ上の欠陥のことで、「セキュリティホール」とも呼びます。

脆弱性はプログラムの設定ミスなどが原因であることが多く、悪意ある人物によって欠陥を突かれると「サイト改ざん」「情報漏えい」といったサイバー攻撃の被害が発生します。

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正確な定義ではスマホやパソコンなどのデバイス、OS、アプリなどインターネットに関するありとあらゆるツールに脆弱性のリスクが存在しますが、この記事では主に「Webサイトに潜む脆弱性と対策方法」について解説していきます。

2.Webサイトの脆弱性を突かれる原因

脆弱性を突いたサイバー攻撃の被害に遭うWebサイトには何らかの原因が潜んでいることがほとんどです。

中には特定の個人や企業を狙った「標的型攻撃」というサイバー攻撃もありますが、ここでは不特定多数への攻撃を狙ったサイトへの攻撃を受けやすくなってしまう原因をご紹介します。

最新バージョンに更新できていない

サイト運営に関わるシステムに何らかの脆弱性が発見された場合、開発元から不具合を修正するバージョンが配信されます。新しいバージョンを使うことで新たに発見された脆弱性の穴をふさぐことができますが、更新を怠るとその穴は残ったままになってしまいます。

サイバー攻撃を行う犯罪者は脆弱性が見つかったあとも更新していないサイトやユーザーを標的にするため、どんな理由であれアップデートをせず放置するのは危険です。

マルウェアへの対策不足

容易に推測できる文字列でIDやパスワードを設定していた場合、システムそのものに問題がなくともセキュリティ上の弱点になりえます。

また、サイトの運用に必要なサーバーのセキュリティが十分でない場合もサイバー攻撃の標的となるリスクが高まるため、十分な対策が必要です。

プログラムの不具合

特にHTMLやCSSを用いて自作したサイトは設計上のミスなどにより完成時点で脆弱性が生じている可能性があります。オリジナルの部分が大きければ大きいほどプログラムの不具合が生じるリスクが高まることに留意しておきましょう。

過失によるリスクはもちろん、中には制作サイドの職員が故意に脆弱性を仕掛けていたという内部不正の事例も存在します。

WordPressなどのCMSを利用して制作したサイトの場合、完成時にプログラムの不具合が見つかるパターンは稀ですが、プラグインなどの拡張機能を利用するときは十分に注意してください。

3.脆弱性対策を怠った時のリスク

脆弱性をカバーする対策を行わなかった場合、以下のような被害に遭うリスクが高まります。

不正アクセス

悪意を持った攻撃者が情報システムの内部などに侵入することを「不正アクセス」と呼びます。

不正アクセスを受けた段階で対策を行わずさらに放置すると、後述するような改ざんや情報漏えいなどの被害をもたらします。

サイトの改ざん

サイト内部をハッキングされると、本来のサイトではなくマルウェアを埋め込むためのサイトに誘導する改ざん被害に遭うことも考えられます。

ユーザーや顧客にサイバー攻撃を行う発信源になってしまった場合、サイトだけでなく企業そのものの信頼性に大きく影響を及ぼすでしょう。

情報漏えい

社内の内部データまで不正アクセスの被害を受けると情報漏えいに発展する場合もあります。社員の個人情報や顧客の住所・クレジット番号の流出などが起きると、最悪の場合巨額の損害賠償に発展するなど考えられる被害はかなり甚大です。

4.初心者向け・誰でもできる企業サイトの脆弱性対策

社内に情報セキュリティの知識を十分に持った専門家がいるなら問題ありませんが、もしセキュリティ対策ができる社員がいない場合はまず以下のような対策を組んでみましょう。

最新情報を収集する

JVN(Japan Vulnerability Notes)などの機関がソフトウェアに関する脆弱性の最新情報を日々更新しています。

サイト運用に関わる誰かが常に情報をチェックし、自社のサイトに関わる事案がないかどうか確認しておきましょう。

社内のセキュリティを見直し

社内ネットワークを外部からの不正アクセスから守る「ファイアウォール」など、社内のインターネット環境に関するセキュリティを見直すのも一つの対策です。

ID・パスワードの設定確認、使用ツールの共有などを定期的に行い、人為的なミスを可能な限り減らしていくことがセキュリティ対策につながります。

定期的にセキュリティ診断を行う

セキュリティを維持するには、自分のサイトの状態を把握しておくことがとても大切です。

無料もしくは安価で診断したい場合はセキュリティ診断ツールを利用するのがおすすめです。ただしツールによる診断は精度が落ちるため、より専門的且つ詳細な診断を必要としているならばプロによる診断を受けるのがよいでしょう。

5.まとめ

ソフトウェアに存在する欠陥である脆弱性を放置した場合、サイト改ざんや情報漏えいといった深刻な被害に遭うリスクが高まります。

企業サイトを運用しているのであれば、社内のセキュリティを見直したうえで定期的にセキュリティ診断を行うことを検討してみてください。

WordPressなどを用いたサイトのセキュリティ管理に自信がないようでしたら、定期的なセキュリティチェックを含む保守サービスを利用してみるのもおすすめです。当社でも保守サービスを提供しておりますので、興味があればぜひご相談ください。

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この記事を書いた人

Webコンサルタント
広告代理店にてメディア運営・SEOディレクション・Web広告運用を経験。
現在はコンテンツSEOとWeb担当者向けメディア『Webly』の編集を担当。

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