同じWeb集客施策とは言っても、プル型のコンテンツマーケティングと、プッシュ型のWeb広告は特徴が異なります。
だからこそ、コンテンツマーケティングとWeb広告を両立させると、相乗効果を発揮して効果が出やすくなるのです。
この記事では、コンテンツマーケティングとWeb広告の違い、コンテンツと親和性の高いネイティブ広告の特徴、そして両者をどのように活用すると効果的なのかを紹介します。
1. コンテンツマーケティングとWeb広告の違い
まずはコンテンツマーケティングとWeb広告の違いを明らかにしておきましょう。
コンテンツマーケティングの特徴
コンテンツマーケティングとは、コラムや動画、画像といったコンテンツにより、ユーザーをナーチャリング(育成)するマーケティング手法です。
プル型施策のため、効果が出るまでに時間がかかることや、直接コンバージョンに寄与するケースよりも、間接的な効果をもたらすケースが多いため、効果測定が難しいというデメリットがありますが、潜在層を集客してナーチャリングしファン化できるという点では優れています。
また、低コストで始めやすい上、Webサイト内にアップされたコンテンツは蓄積され、SEOを考えた場合、Webサイト自体を強くするというメリットもあります。
Web広告の特徴
Web広告は、検索エンジンやSNSなどに掲載するデジタル広告のことで、リスティング広告やディスプレイ広告などさまざまな種類があります。
マスメディアや雑誌に掲載する従来の広告よりも手軽かつ安価で、ユーザーの年齢や性別、行動履歴などを分析したうえでより細かなターゲティングができることも特徴です。
コンテンツマーケティングとWeb広告は両立すべき
コンテンツマーケティングは「プル型施策」と呼ばれ、ユーザーに自社の情報を見つけてもらう施策であるのに対し、Web広告はユーザーに届けることを目的にした「プッシュ型」で、ユーザーへのアプローチ方法が違います。
また、コンテンツマーケティングは低コストでスタートできるものの中長期的な取り組みが必要ですが、Web広告は短期的に結果が出やすい反面コストがかかります。このように、特徴は真逆とも言え、お互いに弱点を補完し合う関係です。
そのためコンテンツマーケティングとWeb広告は併用し、Web広告で短期的に結果を出しながら、徐々にコンテンツマーケティングの比重を増やしていくことをおすすめします。
2. コンテンツの中に表示されるネイティブ広告
アドブロック機能を使い広告を非表示にしたり、Cookieが残らない設定にしたりするなど、Web広告を敬遠するユーザーが増えてきています。
年々ユーザーが得る情報量が増え、「売り込み」を敏感に感知できるようになったためと考えられます。
そんな中、注目されているのがネイティブ広告です。
ネイティブ広告とは?
これまで多くのWeb広告は、コンテンツ部分と離れたサイドカラムなどに掲載されていたため、ひと目で広告だと分かり、ユーザーに敬遠される傾向がありました。そこでぱっと見ただけでは広告と分からないように、コンテンツに自然に溶け込ませて表示する「ネイティブ広告」が誕生します。
ネイティブ広告がコンテンツと似ているのは表示方法だけではありません。クリックして現れるLPも記事型にすることができ、記事コンテンツと類似した形式になっています。
通常のLPでは宣伝色が強くユーザーが離脱しやすいものの、記事型LPはよりメディアとの親和性が高く、コンバージョンに結びつきやすい特徴があります。
コンテンツマーケティングとネイティブ広告は全くの別物ですが、ユーザーに有益な情報を届けるという点では同じと考えてよいでしょう。
ネイティブ広告の種類
広告をコンテンツに自然に馴染ませるネイティブ広告には、大きく分けて3種類あります。
- インフィード型
コンテンツを上から下に読み進めていく途中に表示される広告。メディアでは記事と記事の間に、SNSでは投稿と投稿の間に表示されます。 - 検索連動型
GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、ユーザーが検索したキーワードと連動して表示される、いわゆるリスティング広告。能動的に検索しているユーザーにアプローチできることが特徴です。 - レコメンドウィジェット型
ユーザーが閲覧している記事の下に、おすすめコンテンツのように表示される広告。閲覧している記事と親和性があるため、広告だと気づかれにくい特徴があります。
3. コンテンツマーケティングとWeb広告のどちらが効果的なのか?
ここまで紹介してきた通り、コンテンツマーケティングとWeb広告は特徴や得意分野が異なります。一般的に、短期的な集客ならWeb広告、中長期的な集客ならコンテンツマーケティングが効果的だと考えられますが、単純に比較できるものではなく、どちらが効果的とも言えません。
例えば、ネイティブ広告から直接コンバージョンさせるのではなく、オウンドメディアに誘導してコンテンツを見てもらいファン化を狙うという方法もあるでしょう。
どちらかに依存せず、コンテンツマーケティングとWeb広告の両方を組み合わせることで、バランスの取れた集客が実現できます。
4.まとめ
成果を出すのに中長期的な取り組みが必要になるコンテンツマーケティングは、即効性があるWeb広告とセットで集客を進めることでバランスのよい戦略が立てられるでしょう。
もしWeb広告とコンテンツマーケティングを両立させる場合は、Web広告で成果を出しつつ、少しずつ比重をコンテンツマーケティングに傾けていくのがおすすめです。