6,000人の起業家を迎えたシェアハウス運営から「食のレゴ」へ。Coloridoh竹内ひとみ氏が描くグローバル戦略¦海外進出支援インタビュー#01

日本には、まだ英語で十分に語られていない魅力的な商品・サービスを持つ企業や起業家やが数多く存在します。

これまで私たちは500社超の日本企業に対しデジタルマーケティングを支援してきました。その経験を通して見えてきたのは、日本には世界に通用するプロダクトや事業が数多くある一方で、ほとんどが「英語圏で知られないまま」終わっている、という現実です。

その状況を少しでも動かすために始めた、私たちの新しい挑戦が「Under the Radar Japan 」です。

Under the Radar Japan は日本の良いプロダクト、良いサービス、魅力的な挑戦者を多くの人に発信し
業界・業種を問わず、グローバルに挑む日本企業を支援します。

この記事の執筆者

伊藤 肇

【Webly編集部】執行役員 兼 シニアコンサルタント

2000年からデジタルマーケティング業界で、大手企業のウェブマーケティングを支援。Googleアナリティクスが生まれる前、2002年にサーバーの生ログを集計して「アクセスログ解析」をレポート。2006年にサイバーエージェント、アルベルト(現アクセンチュア併合)を含め業界をリードする各社を招待して「コンバージョンアップサミット」を主催。以降、800プロジェクトのサイトユーザビリティ改善に携わる。
2025年11月5日REAL VALUE(リアルバリュー)にプレゼンターとして出演。堀江貴文氏のYouTube ホリエモンチャンネルにて公開中。

目次

インタビュイー紹介

今回ご紹介するのは、Coloridoh 創業者の 竹内ひとみさんです。

2014年、4人の子どもを連れてシリコンバレーへ移住し、起業家向けシェアハウスを運営したColoridoh(コロリド)創業者の竹内ひとみさん。7年間で世界中から6,000人以上のゲストを迎え入れた彼女は現在、世界初のアレルギーフレンドリーでカラフルなクッキー生地を展開し、再びグローバル市場へと挑んでいます。

本記事では、日常の課題から生まれたビジネスアイデア、コロナ禍のピンチをチャンスに変えたサプライチェーン構築、そして単なる食品にとどまらない「食のレゴ」としてのビジネスモデルについて話を伺いました。

インタビュー動画はこちら

coloridoh 公式サイト
https://coloridoh.jp/

Coloridoh公式オンラインショップ

 確たる保証なきシリコンバレー移住と「食」の原体験

竹内さんがシリコンバレーへ渡ったのは2014年。
当時10歳、7歳、6歳、3歳の4人の子どもたちを連れ、確たる保証もないまま移住。今振り返っても、かなり大胆な決断だったといいます。

現地では起業家限定のシェアハウスを運営し、夕食も共にする「ビッグファミリー」のような環境で、7年間で6,000人以上のゲストを受け入れたそうです。

「食事は、国籍や性別、世代に関係なく、美味しいものを食べるとみんなシンプルに笑顔になります。食こそが、ダイバーシティやインクルージョンを実現するツールのきっかけになるのではないか、という体験が私にとって大きかったです」

「確たる保証もないまま行ったので、相当クレイジーでしたね」

日常のペインから見出した「世界初」のビジネスチャンス

起業の転機は、子どもたちのポットラックパーティーに持参した手作りのチョコチップクッキーでした。

「他のママたちから
『クッキーを焼くようなママになりたかったがやり方が分からない』
『子どものアレルギーがひどくて作れない』
という悩みを聞きました。
そこで、アレルギーフレンドリーで、子どもが形を作って遊べるような楽しいクッキー生地を探したのですが、すべての条件を満たすものが商品として存在しなかったのです。」

竹内さんは、アレルギーフレンドリーでありながら、人工的ではないカラフルなクッキー生地が世界中どこにもないことに気づいたのです。どの国にもクッキーのレシピはあるため、これをグローバルに展開すればスケールし、資金調達も可能なビジネスモデルになると確信して起業を決意したそうです。

Coloridohが満たそうとした条件
・アレルギーフレンドリー
・子どもでも扱いやすい
・形を作って遊べる
・カラフル
・人工的ではない

「これは世界初になるんじゃないか、と思いました」

コロナで帰国。それでも事業の核は消えなかった

アメリカで工場と交渉を進めていた矢先、コロナ禍によるロックダウンですべてがストップし、家族で日本へ帰国することになった。しかし、この帰国がプロダクトの質を飛躍的に向上させることとなる。

「日本はお米の国なので、高品質な米粉が手に入り、味が飛躍的に良くなりました。100種類以上の米粉を取り寄せ、安定供給できるクオリティの良いものを確保できたのは最大の収穫です」

さらに、非常に厳格な管理のもとでアレルギー対応を行う工場を、日本で1年がかりで見つけることにも成功したのです。

「日本はお米の国なので、米粉の質がすごく良くて、味がすごく良くなりました」

ただのベーキングキットではない、広がるビジネスの掛け算

Coloridohのプロダクトは、単なるベーキングキットではない。竹内氏はこの商品をひとつの「プラットフォーム」として捉え、投資家には「食のレゴ」という例えで説明しています。

「シンプルなベースのクッキー生地に、さまざまなビジネスモデルの掛け算が可能です。例えば、パックマンのようなIPとコラボレーションしたパッケージを展開したり、発達障害を持つ子どもたちの療育プログラムとして微細運動や脳の刺激に活用してもらったりしています」

食べても安全という強みを活かし、教育や遊び、エンターテインメントなど多様な領域へスケールできる可能性を秘めています。

バンダイナムコ社とのコラボ商品、コロリド×『パックマン』コラボキットを紹介する竹内さん

IP・教育・療育に広がる可能性

つまり、Coloridohは単なる『食べ物』ではなく、創造性、教育、遊び、IPコラボ、療育など、さまざまな領域と掛け算できる素材だということです。

実際に、Pac-Manとのコラボパッケージも進んでおり、日本発のIPと組み合わせながら、体験価値を広げようとしています。さらに、発達支援の文脈で、微細運動や感覚刺激を促すプログラムとしての活用可能性もあるとのことです。

この発想は、ひとつの商品を『物』としてではなく、『プラットフォーム』として捉えている点で、非常にグローバル向けの考え方だといえます。

なぜ、いま再びアメリカを目指すのか

プロダクトを日本で磨き上げた現在、竹内氏が見据えるのは当初からの目標であるアメリカ市場です。

「メイン市場は最初からアメリカだと決めています。多様な文化背景があり、子どもたちが集まる環境が多いアメリカの方が、言葉が通じなくてもみんなで一緒に楽しめるプロダクトの価値を届けやすいからです」

今後の展開に向けて、まずはAmazonやテストマーケティングを入口としつつ、リテールやイベント会場、そしてグローバルマーケットの拡大に強い繋がりを持つ販売パートナーとの出会いを求めているそうです。日常の課題から生まれ、逆境を乗り越えて洗練された「食のレゴ」は、確かなビジネスモデルとともに再び世界へ挑もうとしています。

「メイン市場は最初からアメリカだと決めています」

さいごに

日本には、まだ英語で語られていない起業家ストーリーがあります。

今回のインタビューを通じて印象的だったのは、竹内さんの挑戦が単なる“お菓子の事業”ではないということです。シリコンバレーでの生活、6,000人を迎えたコミュニティ運営、家族との現実、コロナによる中断、そして日本での再構築。そのすべてが、Coloridohという事業の背景に積み重なっています。

日本には、こうしたストーリーを持ちながら、まだ十分に世界へ発信されていない起業家が数多くいます。このチャンネルでは、そうした『Under the Radar』な日本の挑戦者たちを、英語圏・シリコンバレー視点も意識しながら紹介していきます。

Coloridoh竹内ひとみさんの挑戦は、『日本で作って終わり』ではなく、世界に通じる体験価値をどう育てるかという問いそのものでもあります。

今回のインタビュー動画はこちら

※LEGO、およびレゴはLEGO Holdingの商標登録です。

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英語圏のコミュニティで語られる、ということ自体が、ブランドになります。”海外メディアに出ています”と一言伝えられる企業と、そうでない企業。その差は、年々大きくなっています。
Under the Radar Japan は、その入り口を、最も低いハードルで提供します。
取材・撮影・編集・字幕、すべて無償。
完成動画の2次利用は自由 (ピッチ、自社サイト、SNS等)。

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この記事を書いた人

伊藤 肇のアバター 伊藤 肇 執行役員 兼 シニアコンサルタント

【Webly編集部】執行役員 兼 シニアコンサルタント

2000年からデジタルマーケティング業界で、大手企業のウェブマーケティングを支援。Googleアナリティクスが生まれる前、2002年にサーバーの生ログを集計して「アクセスログ解析」をレポート。2006年にサイバーエージェント、アルベルト(現アクセンチュア併合)を含め業界をリードする各社を招待して「コンバージョンアップサミット」を主催。以降、800プロジェクトのサイトユーザビリティ改善に携わる。
2025年11月5日REAL VALUE(リアルバリュー)にプレゼンターとして出演。堀江貴文氏のYouTube ホリエモンチャンネルにて公開中。

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