ユーザビリティにおける視認性の重要度と考え方

ユーザビリティとは、一般的に「サイトの見やすさ」を表します。Webサイトのユーザビリティは、ヤコブ・ニールセンの定義が知られています。ユーザビリティが良いWebサイトとは、ユーザーがストレスなくWebサイトを回遊することができ、結果的に使いやすく、利用満足度が高いWebサイトです。

ユーザビリティが高いサイトを制作するときに重要なポイントのひとつが視認性です。

Webサイトを作成するときには、視認性を意識し見やすく分りやすいサイトにすることが大切です。

今回は、視認性の意味とその重要性、視認性の考え方、ユーザビリティと視認性の関係性について解説します。

目次

1.視認性とは

Webサイトで意識される視認性とは「Webサイトの見やすさ・分りやすさ」のことで、さまざまな要素で決められます。

視認性を決める要素の例としては、レイアウトや文字の配置、画像はもちろん、フォントの種類やサイズ・色などがあげられます。

それらを組み合わせ、サイトを訪れたユーザーがWebサイトをひと目見て、すぐに情報を理解できる状態になっていることが視認性の高いサイトと言えます。

ここで重要なのは、視認性の評価が人によって大きく異なることです。視認性を高める基本的なルールはありますが、視認性が主観で左右されることは、しっかり心に留めておく必要があります。

 

2.ユーザビリティにおける視認性で重要なこと

ユーザビリティにおいて視認性とは、対象ユーザーとして設定したペルソナが最も分りやすいと感じるデザインを指します。

例えば、ペルソナを50代と設定したサイトの視認性を考える場合、20代が通常心地よいと見ている比較的小さなフォントサイズは50代には小さすぎて見えにくい可能性があり、少し大きいと感じるくらいのサイズにすると丁度いい場合があります。

また、一般的に見やすいとされている配色でも、特定のユーザーにとっては見づらく感じられ、逆に少し目がチカチカするような色使いが好まれる可能性もあります。

Webサイトを作るときには、自身や周りの人の感性に囚われず、ペルソナにとって視認性の高いデザインを目指しましょう。

 

3.視認性の考え方

次に、視認性を考える時の注意点を具体的に見てみましょう。

ペルソナにとって最適なものにする

先述した通り、Webサイト作りにおいて最も大切なのは、制作者ではなくWebサイトを訪れるユーザーにとって見やすいかどうかです。

ペルソナが普段よく閲覧しているWebサイトなどを想定し、そのWebサイトを参考にして配色やフォントサイズの目星をつけて制作を進めても良いでしょう。

強弱を明確にする

視認性を意識すると言っても、Webサイトの全ての情報を見やすくすることはできません。目立たせる場所とそうでない場所を明確にして、ユーザーに伝えたい情報のプライオリティ付けが重要になります。

Webサイトの中から特に見てほしい情報や知ってほしい情報を、いかにスムーズに伝えられるかを意識しましょう。

ルール付けを忘れない

視認性を高めるためには、ルール作りも必要です。最も一般的なのは、サイトの配色ルールです。見やすいからと言って、ページごとに色の意味を変えてしまうと、ユーザーがWebサイトを閲覧する際の視認性が落ちる可能性が高いので注意しましょう。

例えば、以下のような配色のWebサイトやスマホアプリは視認性が悪いと言えます。

  • 資料請求ボタンなどのCTAの色がページごとに統一されていない。
  • ページによってメニューの位置が左カラムになったり、右カラムになったりして、規則性がない。
  • リンクされているテキストやボタンがひと目でリンクされているかわからない。

ユーザーが混乱しないよう、Webサイトを通して統一したルールを決めておくことが大切です。

デザイン性が高い=視認性が高いとは限らない

サイトの制作時は、デザイン性が高いサイトを意識しがちですが、オシャレでかっこいいデザインや、かわいらしくポップなデザインでも、ユーザーが知りたい情報がどこにあるかわからなければ、視認性が高いとは言えません。

ユーザビリティでは、デザインは補完的な役割を果たすものであり、デザインありきのWebサイト制作はかえってユーザビリティを低下させる可能性があるので、やめた方がいいでしょう。

 

4.ユーザビリティと視認性の関係

ここまで見てきた通り、ユーザビリティにおいて視認性は大きなウエイトを占めます。Webサイトにアクセスした時に、パッと見てわかりやすいからこそ、ユーザーはサイトを読んでみよう、クリックしてみようというアクションにつながります。

いくらWebサイトのデザイン性や操作性が優れていても、視認性が低ければユーザーのアクションを促すことができず、Webサイトやアプリも、本来のその役割を果たせません。

ユーザーにサイトを回遊してもらうファーストステップとして、視認性を高める必要があるのです。

視認性向上のためには、まずWebサイトを分析する必要があります。『ユーザビリティ改善で効果的な4つの分析方法』で詳しく解説していますので、是非合わせてご覧ください。

 

5.まとめ

視認性とは、見やすさのことで、ユーザーの主観で決まります。Webサイト制作時に視認性を考える際には、ペルソナのインサイトを想像・理解し、ペルソナと同じ目線に立って客観的に考えることが重要です。

さらに、強弱を明確にする、ルールを作る、視認性を補完するデザインを考えることで、視認性が高まります。

ユーザビリティでは、視認性が重要な位置を占めるため、ユーザーがサイト上で次のアクションに進むために、視認性を意識したサイト制作を行いましょう。

ECマーケティングのサイトユーザビリティ改善サービス

ECマーケティング株式会社では、客観的な目線でWebサイトの改善点を洗い出し、CVR、ひいては売り上げを上げる「ユーザビリティコンサルティング」を提供しています。

既に課題を感じている方も、まずサイトを客観的に見て欲しい方も、ぜひまずはお問い合わせください。

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この記事を書いた人

Webコンサルタント
広告代理店にてメディア運営・SEOディレクション・Web広告運用を経験。
現在はコンテンツSEOとWeb担当者向けメディア『Webly』の編集を担当。

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