世間でマルウェア感染が騒がれるなか、「うちはオフラインだから大丈夫」と安心していませんか?
実はオフライン環境でマルウェア被害を受けた事例はいくつもあり、決して安全とはいえないのです。
この記事では、オフライン環境でのマルウェア感染経路と有効な対策について解説します。
重要な情報を扱うからこそのオフラインです。油断せずしっかりと対策していきましょう。
1.オフライン環境こそマルウェア対策が重要
マルウェア感染といえばインターネットからの侵入。オフライン(クローズド)環境ではマルウェア感染は起こらないと考えている人は少なくありません。
しかし実際は、オフライン環境でのマルウェア感染はいくつも発生しています。マルウェアの侵入経路はインターネットだけとは限らないからです。
例えば、持ち込んだUSBの接続や新たなソフトのインストール、従業員のスマホから感染した事例もあります。システムのアップデートのために一時的にネット接続したタイミングで侵入されたというケースも報告されています。
さらに、オフライン環境ではインターネットを介した自動更新ができないため、セキュリティソフトが脆弱になっているケースも多くみられます。
このように、オフライン環境はマルウェアに対して決して万全ではなく、少しの油断が感染を招きます。重要な情報を置くオフライン環境こそ、しっかりとしたマルウェア対策が重要です。
2.オフライン環境でのマルウェア感染経路
インターネットにつながっていないオフライン環境では、どのようにマルウェアに感染するのでしょうか?主な感染経路をご紹介します。
外部のUSBメモリやHD
マルウェアに感染したUSBメモリやHDを持ち込み、パソコンに接続したことで内部システム全体に感染が広がるケース。シンプルな方法で最も報告件数が多い事例です。
ソフトウェアのインストール
システムに必要なソフトウェアのインストールやアップデートで、一時的にインターネットにつながったことが原因で感染した例も多いようです。避けられない作業なだけに狙われやすいのでしょう。
機器メンテナンス用の保守端末
機器のメンテナンスのために持ち込まれた保守端末から機器に感染する事例もあります。メンテナンス業者は企業としての信頼性はもちろん、デバイスの管理状態まで確認するといいでしょう。
すでに感染した製品の導入
新たに導入した製品が製造元でマルウェアに感染しており、その製品を接続したため自社にも感染が広がった事例もあります。感染原因が外部にあるため防ぐことは難しいでしょう。
ポータブルWi-Fiやスマホ
従業員が持ち込んだポータブルWi-Fiやスマホのテザリング機能で、一時的に内部パソコンがインターネットに接続されてしまい感染することもあります。
ソーシャルエンジニアリング
ソーシャルエンジニアリングとは悪意ある人間によって不正アクセスを図られることです。攻撃者が関係者を装って入り込み感染デバイスを接続する、内部の人間にUSBを拾わせてアクセスさせるなど様々な手法があります。
3.オフライン環境で有効なマルウェア対策
オフライン環境では通常のセキュリティとは違う視点でのマルウェア対策も必要です。以下の対策を心がけましょう。
オフライン用のセキュリティソフトを使う
必ずオフライン用のセキュリティソフトを使いましょう。オンライン環境からオフライン環境にファイルを転送する前に解析して感染を防ぐ、持ち込みデバイスの接続を管理・防止する、ネットワーク監視や脆弱性悪用の防御など、オフライン環境の保守に特化した機能が搭載されています。
更新プログラムはすぐに適用する
進化が早いマルウェアの対策には脆弱性を修正した最新のプログラムが有効です。ベンダーから更新プログラム届いたら、すぐに適用しましょう。
外部端末の持ち込みを制限・監視する
感染源となりえる端末の持ち込みは、ガイドラインや運用ルールを設けます。持ち込みが必要な場合は、事前のセキュリティ対策ソフトのインストールやウイルス解析を義務付けるといいでしょう。ベンダーの持ち込みや通信回線に対しても同様です。
周辺機器にまで気を配る
カメラ、プリンター、スマートスピーカーなど思いがけない周辺機器がインターネットを利用している場合もあります。完全なオフライン製品か改めて確認し、端末には必ずセキュリティソフトを入れましょう。
従業員の行動管理を徹底する
従業員による情報漏洩や感染を防ぐために、危機意識や行動ルールの周知徹底も欠かせません。セキュリティ製品のネットワーク監視や脆弱性の悪用防止機能を活用するのもおすすめです。
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4.マルウェア対策は感染時の対処と復旧策まで考える
常に進化を続けるマルウェアは、オフライン環境でさらに対策をとったとしても、完全に防ぐことは難しいといわれています。
マルウェア対策は、防止策と同時に感染した場合の被害を最小限にする対処法と復旧策まで考えておくことが重要です。
ただし、攻撃の入口となりえるデバイスの監視体制、異常が起こったデバイスと他所の切り離し方法、早急に復旧できるバックアップ体制まで整えるとなると、それにかかる知識と手間は大変なものです。
自社に専門の担当がいない場合は、オフライン環境のセキュリティに詳しい外部の保守サポートに依頼するのも方法のひとつです。最新の知識で有効な対策をとれるだけでなく、感染が起こったときの復旧サポートまでしてくれる会社もあります。
サービス内容に応じて費用は様々あり、業界特化型など選択肢も豊富です。重要なシステムや情報が感染した場合のコストや手間まで考えて検討してみましょう。
5.まとめ
オフラインでのマルウェア感染事例は多数報告されており、インターネットに接続されていない場所でもマルウェア対策は必要です。
オフライン環境での感染経路は、持ち込みのデバイスやUSB、ソフトウェアのインストール、周辺機器の接続など油断によるものが多くみられます。また自動アップデートがされないためソフトウェアが脆弱になりやすいことも要因の一つです。
オフライン環境のマルウェア対策は、その状況に沿った専用のセキュリティソフトや行動管理が必要です。また感染した場合の対処・復旧にも備えましょう。知識に不安がある場合は保守サービスの利用もおすすめです。
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