ユーザーに伝えたい情報を直接配信できるのがメルマガの利点です。では、その届いたメルマガの内容は、ちゃんとユーザーに完読してもらえているでしょうか?
たとえ届いても、きちんと本文を読んでもらえていなければユーザーに伝えたい情報が伝達されません。そこで今回は、ユーザーに完読してもらえるメルマガの基本的な構成と、作成のコツを解説します。
1.ユーザーにとって良いメルマガとは
メルマガは、ユーザーに対して伝えたい情報をダイレクトに届けることのできる、非常に便利なツールです。
しかし、自社がアピールしたい内容だけで作成されたメルマガは、最後まで読まれないどころか、次回以降のメルマガを開封してもらえなくなる可能性があります。そのような内容が何度も続くようであれば、メルマガの購読自体を解除されてしまうことも珍しくありません。
メルマガを配信するのであれば、ユーザーが知りたい情報を考え、有益な情報提供を中心に行いながら、自社がPRしたい内容やキャンペーン情報を自然に混ぜることが重要です。お互いにとってメリットのあるメルマガを作成することが、自社のメルマガが愛読されるという結果をもたらします。
ただし、どんなにメルマガの内容が良くても、文章が読みにくいと完読してもらえる可能性は低くなってしまうため、メルマガにはユーザーが読みやすい基本的な構成というものが存在します。
メルマガの基本構成について次の章から詳しく見ていきましょう。
2.メルマガの基本的な構成
メルマガを構成する基本的な要素は、以下の6つです。
- ヘッダー
- リード
- 目次
- コンテンツ(本文)
- あとがき
- フッダー
各所でどのような内容を記載するべきなのか、それぞれポイントごとに紹介します。
①.ヘッダー
ヘッダーはメルマガのトップ部分に表示されるため、メルマガを開いたユーザーが真っ先に目にする部分です。メルマガの題名や配信日時、配信内容といった情報を、記号などを用いて装飾し視覚的に分かりやすく表現しましょう。
どこから届いたメルマガなのか瞬時に理解できるように、毎回のイメージを統一することで、ユーザーの印象に残りやすくなります。
一度デザインを決めてしまえば、テンプレートを作成・登録しておくことで、次回以降にメルマガを配信する際の手間が省けるため、非常に便利です。
②.リード
リードは、本文に入る前の導入部分に当たります。
ユーザーへの挨拶以外にも、最近のニュースや世間話など、この後の本文も読み進めたくなるように、個性を出したユニークな文章を心がけます。ただし、あまり長々と書くのではなく、メルマガの全体像(テーマ)を簡潔に表現すると良いでしょう。
また、メール配信ソフトによっては、文章内にユーザーの名前を差し込む機能があります。「◯◯様、お元気ですか?」など、相手への呼びかけを入れることで、親近感や特別感を抱かせる効果があるため、メルマガの雰囲気や目的に合致するのであれば、積極的に利用しましょう。
③.目次
ひと目でメルマガの内容が分かるように、目次は必ず入れましょう。
メルマガに複数の話題が含まれているなど、本文にボリュームがある場合は特に必要です。情報の取捨選択に忙しいユーザーは、メルマガを斜め読みすることが多くなってしまいますが、目次の中に興味を引く話題があれば、本文に目を通してもらえる確率が上がります。
目次を入れる際は、ユーザーの興味を引きそうな言葉を選び、後に続く本文の内容を箇条書きで簡潔にまとめましょう。
④.コンテンツ(本文)
コンテンツ(本文)は、ユーザーにとって有益な情報を中心に記載することが大切です。同時にユーザーが読みやすく、理解しやすい言葉選びとシンプルな文章構成を意識します。
文字ばかりは避け、画像を活用してメリハリをつけたり、テーマごとに分かりやすい構成にしたりするとなお良いでしょう。
またユーザーがメルマガを読むときは、スクロールして上から順に読んでいくため、ユーザーに読んでもらいたい重要な情報ほど上部に載せることがおすすめです。
⑤.あとがき
あとがきには、メルマガ全体のまとめや、読んでくれたユーザーへの感謝の言葉、締めくくりの挨拶を書きます。次のメルマガの内容が決定しているのなら、ここに次回予告を盛り込んでも良いでしょう。
また、あとがきにコンテンツ内容のこぼれ話や、メルマガ担当者の近況報告などを書くことで、親近感を演出でき新たなファンを獲得するケースがあります。
メルマガの内容や方向性などによって、真面目な内容だけで終わらせるのか、親しみを持たせる話題を追加するかを選択しましょう。
⑥.フッター
フッターのデザインも、ヘッダーと同様に毎回使用するデザインを統一させます。テンプレートを作成して、メルマガを配信している人・会社の情報を簡潔に書きましょう。
発行元の情報、問い合わせ先、メルマガ解除方法は必須事項です。特に、メルマガの配信停止方法を明記することは、特定電子メール法で義務付けられています。忘れずに記載しましょう。
3.最後まで読まれるメルマガを作成するコツ
時間をかけて作成したメルマガは、是非とも最後まで読んでもらいたいですよね。ここでは、ユーザーに完読されるメルマガを作成するためのコツを2つご紹介します。
メルマガの目的を明確にする
まずは、なんのためにメルマガを配信するかを明確にしましょう。メルマガを配信する目的としては、次のようなものが考えられます。
- 休眠顧客の掘り起こし
- キャンペーンやセールへの参加
- 自社・自サイトのブランディング
- ユーザーの育成
最終的に複数の目的達成を狙っていたとしても、その時点での優先順位をはっきりと付けておきましょう。同時に多方向への話題や導線を一度に盛り込んでも、ユーザーが興味関心を示さなければ、望んだ効果は得られません。
メルマガを通して、最終的にユーザーに達成してもらいたいこと、そこへ至るまでの道程を思い描くことで、届けるべき情報や伝えるべき言葉を精査することができます。
ユーザー像を把握する
どのようなユーザーが、どのような状態でメルマガを読むか想定しましょう。
そのためにはメルマガの購読ユーザーがどのような人物か、登録者の情報を分析し、性別や年齢、住所といったデータを一度洗い出してみる必要があります。分析結果を元にペルソナを設定することをおすすめします。
届けるべきユーザー像を明確にすることで、同様の条件を持ったユーザーの興味関心を喚起するメルマガを作成することが可能です。
4.まとめ
メルマガを作成する際は、自社がアピールしたい事柄だけを押し付けるのではなく、ユーザーが知りたがっていることや興味を抱きそうなことを想像し、ユーザーにとって有益な情報を中心に記載することが重要です。
ユーザーに伝わるより効果的なメルマガを作成するには、以下の構成を守ると良いでしょう。
- ヘッダー
- リード
- 目次
- コンテンツ(本文)
- あとがき
- フッダー
メルマガの配信で得たい結果やユーザー像を明確にし、基本的な構成を押さえて書くことで、最後まで読んでもらえる可能性が高まります。