Webサイトをリニューアルするときの重要な要素が「コンセプト」です。コンセプトを明確にしないままサイトリニューアルを進めてしまうと、誰に何を伝えたいWebサイトなのかがわからなくなってしまうかもしれません。
そもそも、Webサイトのコンセプトとはどのようなもので、どうやって決めればよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Webサイトのコンセプトとは何なのか、コンセプトの考え方を紹介します。
1.Webサイトのコンセプトとは
Webサイトをリニューアルするときに重要な「コンセプト」。サイト制作におけるコンセプトとはどのようなものなのでしょうか。
Webサイトのコンセプトとは
Webサイトのコンセプトとは、「企業理念」のようなもので、Webサイトの存在意義を表す言葉です。
Webサイトのリニューアルと同時に必ず変更する必要はありませんが、現在のWebサイトにコンセプトがない場合は、この機会にコンセプトを定めることをおすすめします。
コンセプト例
例えば、本サイトWeblyでは、「実務に活かせるマーケティング知識が身につくメディア」をコンセプトとしており、サイト運営の指針になっています。
このようにコンセプトは、概念的なもので問題ありません。Webサイト運営の道しるべとなる言葉ですので、必ず作成するようにしましょう。
2.コンセプトの考え方
コンセプトを定めないままWebサイトを作ってしまうと、メッセージ性がないWebサイトになってしまうため、コンセプトは非常に重要な要素です。
自社の顧客に喜んでもらっているのはどの商品・サービスなのか、ユーザーの悩みに対してどのような解決策を提案できるのか、自社の強みは何かといったポイントを洗い出し、深堀りしていきましょう。
具体的には、Webサイトのコンセプトを決めるときには、「誰に・何を提供するか」を考えながら作成します。
まず、「誰に」の部分については、リニューアルしたWebサイトに訪問してほしいユーザーを具体的に考えましょう。「都心のオフィスでデスクワークをしている、ダイエットに興味を持っている30代後半の男性」のように、ある程度細かい情報を書き出していきます。
「何を提供するか」については、「誰に」で設定したユーザーに伝えたいこと・提供したいサービスは何なのかを検討します。例えば、先ほどの30代後半男性をターゲットとする場合、「座りながらできるダイエットやダイエット食について紹介する」などが考えられるでしょう。
このように、「誰に」「何を提供するか」が決まれば、1つのコンセプトになります。
<コンセプトの例>
- 0~6歳の子どもを持つママ・パパ向けに、園児未満の子連れ親子でも楽しめるレジャースポットを紹介する
- 20代前半~中盤の社会人歴3年以下で仕事中心の生活をしている人を対象に、ちょっとした息抜きやリフレッシュを取る方法を紹介する
- 中学生の子どもを持つ親を対象に、最新の都立高校受験情報を提供する
- 夫がまもなく定年退職を迎える50代後半の主婦を対象に、毎日簡単に用意できる低カロリーのランチレシピを紹介する
3.コンセプトはリニューアル時に最初に設定する
Webサイトをリニューアルするときには、一般的に以下のような手順で進めます。
- コンセプトを定める(すでにあれば変更の有無を判断)
- 目的・目標を設定する
- 細かな課題を整理する
- 課題の解決策をまとめる
- 要件定義を作成する
- リニューアルの実作業へ
コンセプトはサイトリニューアルの第一段階で決めるものです。コンセプトが固まっていないままリニューアルを進めても、その後の目的や課題整理の段階で、何を基準にすれば良いのか分からなくなってしまいます。
また、一般的にサイトリニューアルを進めるときには、Webディレクターやデザイナーなど多くの人間が制作に携わります。複数の人が同じ方向を向いてリニューアルを進めるためにも、コンセプトは大切な役割を果たします。
このようにコンセプトは、サイトリニューアルを成功させるための、重要な指針になるのです。
4.まとめ
サイトリニューアルを決めたときには、まずはコンセプトをしっかり決めることからスタートしましょう。誰に、何を届けたいのかが決まらなければ、サイトの方向性が定まらずにチームが迷走することにもなりかねません。
コンセプトは、リニューアルの柱となるものです。サイトリニューアルのファーストステップできちんと時間をかけて明確にするようにしてください。