Web広告におけるクリック率の考え方と改善方法

Web広告の運用者なら誰しも気になる指標、クリック率(CTR)。Web広告を出稿してみたけれど、一向にクリック率が上がらない、自社のクリック率は良いのか悪いのか分からないと悩んではいないでしょうか。

この記事では、Web広告におけるクリック率の考え方と、クリック率が上がらないときの理由、改善方法について解説していきます。

目次

1.クリック率の計算方法とその読み解き方

クリック率(CTR: Click Through Rate)とは、画面上に広告が表示された回数に対してクリックされた割合を示す指標で、以下の計算式を用いて算出します。

クリック率(%)=クリック数÷表示回数(インプレッション数) × 100

クリック率は、高ければ高いほど「ユーザーの興味を引いた」と考えられるため、広告のクオリティに対しての成果」とも言い換えられます。

広告にはリスティング広告やネイティブ広告などさまざまな種類があり、それぞれの広告種類や業界別に平均値を算出したデータもありますが、あまり当てにはなりません。

クリック率は単純に高い・低いといった評価ではなく、前回と比べてどうだったのか、またキーワードを変えた結果どう変化したのかといった分析に必要な目安として考えるのがよいでしょう。

そのため、クリック率は高ければいいという指標ではありませんが、今回はクリック率が低く悩んでいる方に向けてクリック率を上げる方法について見ていきます。

 

2.クリック率が上がらない理由

広告を出稿してもクリック率が上がらない場合には、どのような理由が考えられるのか3つ紹介していきます。

ターゲット設定がずれている

まず考えられるのは、広告のターゲット設定がずれていることです。配信したい広告を適切なユーザーが見ていなければ、その広告に興味を持ってもらえないためクリックされる可能性は低くなります。

適切なターゲット設定では、Googleアナリティクスなどで分析した自社商品・サービスのメインユーザーと、その属性に近いユーザーの2つのターゲットを決めると良いとされています。

しかしどこかで分析内容がずれていたり、設定が間違っていたりすると、クリック率が上がりにくくなってしまいます。

目を引くフレーズが使われていない

リスティング広告(検索連動型広告)では、ターゲットユーザーに広告が表示されたとしても、興味を引く広告文でないとクリックしてもらえません。

商品の訴求ポイントがターゲットユーザーとずれていないか、あるいはユーザーの興味を引く表現とかけ離れていないかを確認する必要があります。

バナーや動画の訴求力が低い

文字よりも直感的にユーザーに訴えられるバナーや動画を広告に使用している場合、情報の記載やデザインだけにこだわってしまうケースがよくあります。

いくらデザインがよくても、ユーザーの興味関心を引くクリエイティブになっていなければ、クリック率は上がりません。記載されている内容やデザインが、ターゲットユーザーに適した内容となっているか確認しましょう。

 

3.クリック率を上げる!広告の改善方法

Web広告にはさまざまな種類があり、リスティング広告やネイティブ広告、ディスプレイ系広告(バナー)では改善方法も少しずつ異なります。ただ、Googleは「クリック率が高い広告=ユーザーにとって有益で関連性が高い」という意味であると解説しており、その考えはどの広告であっても変わりません。

ではユーザーにとって有益で関連性が高い広告にするためにはどうすればよいのか、考えられる対策を3つ紹介していきます。

ユーザーニーズを把握する

ユーザーは広告文やバナーから読み取れる限られた情報から、自分が知りたい情報を得られるかどうか判断しています。そのため、広告のターゲットユーザーが何を知りたいのかという、ニーズの把握が非常に重要です。

そのユーザーニーズの把握に役立つのが、ペルソナ設定です。ターゲットユーザーのプロフィールや悩み、心理状況といった条件を決めておくことで、チーム全体の認識がずれることなくそのペルソナに響く表現や訴求ポイントを考えられます。

自社サイトにアクセス解析ツールを導入している場合は、その分析結果からユーザーの属性を割り出しても良いでしょう。

ペルソナの条件をどこまで細かく作り込むのかは、広告のPDCAサイクルによって決めていくことをおすすめします。

A/Bテストを行う

A/Bテストとは、異なる2つのパターンを実際に使用してみて、結果を比較する効果測定方法です。広告においても、広告文やバナー、動画でA/Bテストを行うと効果的です。

例えば、バナー広告では、同じ文面でも使う写真の男女を変える、人数を変える、背景色を変える、写真ではなくイラストに変えるなど、さまざまなA/Bテストのパターンが考えられます。

どのパターンがターゲットユーザーの心をつかむかは、実際に試してみるまで分からないため、何度もA/Bテストを繰り返しながら改善を図ると効果的です。

数字や記号で直感的に理解できる文章にする

広告は、見たいと思ってクリックする人は少ないため、なんとなく目にとまったときに興味・関心を喚起するフレーズを意識することが大切です。数字や記号を使用すると、目に入ったときに直感的に理解でき、クリックしてもらえる確率が高くなります。

「売れるWebサイトの心理テクニック15選」を使う

ユーザーの購買心理は心理学でも研究されており、それを活用した心理テクニックが編み出されています。

売れるWebサイトの心理テクニック15選を結婚相談所に応用してみた」ではそれらの心理テクニックをWebサイト制作に応用した当社の事例を紹介していますが、これは広告文にも応用できるものです。

ユーザーに刺さる広告文に悩む方は、心理テクニックを活用してみてもいいかもしれません。

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4.まとめ

広告のクリック率は、その広告の訴求ポイントがターゲットユーザーと合致することが大切です。クリック率を高めていくためには、ペルソナを設定したうえでニーズをしっかり考え、A/Bテストなどを繰り返しながら、ターゲットユーザーの興味と関心が引ける広告を追求していく必要があります。

Googleが評価する、ユーザーにとって有益で関連性が高い広告を目指し、PDCAサイクルを回していきましょう。

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この記事を書いた人

Webコンサルタント
広告代理店にてメディア運営・SEOディレクション・Web広告運用を経験。
現在はコンテンツSEOとWeb担当者向けメディア『Webly』の編集を担当。

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