ペルソナ設定の注意点と活用方法

ペルソナを設定していざ使おうとしても、うまく活用できない、どんな時に使えばいいのか悩むときもありますよね。

そもそもペルソナとは、具体的な1人のユーザー像のことで、少し極端ですが、ユーザー層やグループを表すターゲットとは次のように異なります。

ターゲット:
20代女性、年収250万円、東京都練馬区在住
ペルソナ:
23歳OL 、年収250万円、東京都練馬区在住、趣味はヨガ、新卒で入った会社でなかなか成果が出せない、転職も視野に入れている、スマホで転職サイトに登録しようかと悩んでいる etc

今回は、ペルソナを設定する際の注意点やペルソナの活用方法を紹介します。

 

目次

1.ペルソナ設定の注意点

ペルソナを設定し、有効に活用していくためには注意すべき点が5つあります。順番に見ていきましょう。

①.理想像で作らない

ペルソナ設定のゴールは「会社やチーム全員が共通のイメージを持てる具体的な人物像を設定すること」です。

そのペルソナを理想的なユーザーとして考えると、自社の商品を買いたくて仕方ない人になってしまい、実際のユーザー像とは異なり、効果的なアプローチができない可能性があります。

「こんなお客さんだったら良いな」という理想ではなく、具体的に買う可能性がある人を意識するようにしましょう。

②.ペルソナを固定しない

環境や市況によってユーザーは変化するため、ペルソナは定期的に見直す必要があります。

最も分かりやすいのが顧客の年齢変化です。20代前半向けのアパレルブランドを例に見ていきましょう。

ブランドの立ち上げ当時に20代だった顧客は、10年経てば30代になっています。このとき、今までどおり20代前半に向けてアプローチを続けるのか、10年前に20代前半だった30代の顧客も視野に入れてアプローチを続けるのかで、作成すべきペルソナが変わってくることは言うまでもありません。

見直す頻度は業種・業態によって異なりますが、自社のマーケティング方針を鑑みて、流動的にペルソナを活用していくことが大切です。

③.むやみに作りすぎない

ひとつのサービスや商品に対して複数のペルソナを設定しても問題ありません。実際、商品の特徴や価格帯などで対象となるユーザーが変わる場合は、複数のペルソナを設定するケースがあります。

しかし、ペルソナを増やしすぎると管理が難しくなるだけでなく、それぞれのペルソナの違いがあいまいになってしまいます。特に、ペルソナ同士の特徴が似通い、双方の違いが分からなくなるケースが多く見られます。

そうするとペルソナとして機能せず、活用しきれない可能性があるため、複数のペルソナを作る際は、違いを意識しながら数を絞って作成しましょう。

④.主観だけで作らない

ペルソナ設定を行うときには、第三者の意見や調査データを参照することがおすすめです。

ユーザーのことをよく分かっているという自信を元に、調査をせず想像だけでペルソナを作ってしまうケースは少なくありません。確かに、ペルソナを作るスピードは早くなりますが、正確性に欠けるというデメリットがあるため、時には調査に基づいたペルソナ設定も必要です。

客観的なデータを使用すると、実際のユーザーとの親和性が高いペルソナを作れます。例えば、別部署へのヒアリングや被験者テスト、アンケート調査などを行い、データを根拠にすることで、自社商品やサービスに合致したペルソナを作りましょう。

⑤.設定したペルソナに固執しない

さまざまな情報やデータをふまえて作成したペルソナでも、いざ運用を始めると現実のユーザーとかけ離れていたという経験をした方も多いのではないでしょうか。

ペルソナに少しでも違和感があれば、設定したペルソナに合わせて戦略を変更するのではなく、現実に合わせてペルソナを変更することをおすすめします。

 

2.ペルソナを有効活用できる2つの方法

注意点に考慮して設定しても、ペルソナを上手に活用できない人は少なくないと思います。

設定したペルソナをどうすれば有効活用できるのか、使い方を見ていきましょう。

実態が分らないものを明確化する

新サービスの立ち上げ時など、ユーザーの実態が何も見えないときはペルソナが大いに役立ちます。

年齢や性別はもちろん、趣味嗜好、現在の悩みまで具体的に設定したペルソナがあれば、盲目的に施策を検討することはなくなり、チーム全員が共通の地図を持ってプロジェクトを進められます。

複数の視点を持つ

新しい施策を行う際は、ユーザーの声や実数値、日ごろの感覚や業界の流行など、さまざまな要素を検討して、A/Bテストなどを実施します。

そのとき、原点に立ち返ってペルソナを軸にした施策案も検討してみましょう。

ペルソナを元に考案した施策も候補に入れると、見落としていた層に対するアプローチができる、数字からはわからなかった視点での施策が見つかる、などのメリットがあります。

 

3.ペルソナはまず作ってみる

準備や調査など、ペルソナ設定にはやるべきことが少なくありませんが、時間を確保してとりあえず進めてみることが大切です。

しっかり作ろうとすればするほど時間や手間、費用がかかってしまうため、なかなか踏み出せず、最終的には適当に作ってしまったなんて人も多いかと思います。

その場合は、ペルソナ作成にあてる時間を決め、逆算して作成スケジュールを決めていくことがおすすめです。そうして何人か作っていくうちに費用や時間のかけ方がわかり、コツを掴めるはずです。

ペルソナの作り方を知りたい方は、「ペルソナ設定のやり方と注意したいポイント」も合わせてご覧ください。

 

4.まとめ

ターゲットよりも具体的に作りこむペルソナでは、設定するうえで下記の注意点があります。

  1. 理想で作らない
  2. 定期的に見直す
  3. ペルソナを増やしすぎない
  4. 客観的なデータを使う
  5. 設定したペルソナに固執しない

設定したペルソナは、顧客像がつかめない時、別の角度から施策を考えたいときに活用できます。難しく考えず、まずは活用してみてください。

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この記事を書いた人

Webコンサルタント
広告代理店にてメディア運営・SEOディレクション・Web広告運用を経験。
現在はコンテンツSEOとWeb担当者向けメディア『Webly』の編集を担当。

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