コロナ禍の緊急事態宣言以降、飲食店や対面販売など、対面でのビジネスが低迷を迎えるなか、DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入が必要不可欠になり、今までネットショップでの販売を強化していなかった企業や、今まで実施していなかった企業も、ネットショップ運営やその強化を検討せざるを得ない局面を迎えました。
そこで当社では、ネットショップの運営に関しての生の声を聴くために、Web担当者に対してアンケート調査を実施しました。
今回は、使用している「MAツール」等の有料ツールに関する調査結果を紹介します。
まずは、今回アンケートにお答えいただいた方のネットショップについて概要を紹介します。
アンケート回答者: 月商1000万円未満のネットショップのWeb担当者111人
月商1000万円万円のネットショップのWeb担当者111人
アンケート回答期間: 2020/10/21
ネットショップの業種
設問:あなたが担当しているWebサイトの業界(複数ある場合は最も売り上げの大きなサイト)をお答えください。
月商1000万円未満、月商1000万円以上のネットショップともに、「総合小売」が圧倒的に多く、次いで「アパレル」「健康食品・サプリ」となっています。
特徴的なのは、月商1000万円未満のネットショップでは、「食材・食品」(4.5%)「アクセサリー」(4.5%)がある程度存在するのに対して、月商1000万円以上のネットショップではほとんどなかったことです。
これは、月商1000万円未満のネットショップでは、食品やアクセサリーに特化したネットショップが多く、月商1000万円以上のネットショップでは「総合小売」のなかで食品やアクセサリーを販売しているためこうした結果になったと考えられます。
反対に「家具・インテリア」に関しては、月商1000万円以上のネットショップではある程度存在していますが、月商1000万円未満でほとんどないという結果となりました。
導入しているMAツールは何か?
設問:あなたが担当しているWebサイトで使用している現在導入しているMAツール(複数ショップ導入されている場合は売上が最も大きなサイト)をお答えください。
月商1000万円未満のネットショップでは、「SATORI」が43.4%で圧倒的に多く、次いで「b→dash」が22.6%、「Marketo Engage」が15.1%となりました。
月商1000万円以上のネットショップでは、「SATORI」「Marketo Engage」が同数の27.4%で一番多く、次いで「b→dash」「エイムスター」が8.2%となりました。
MAツールは、他の有料ツールと比べて高額なツールが多いためか、月商1000万円未満のネットショップでは、低価格から利用できる「SATORI」が圧倒的な人気となっています。
月商1000万円以上のネットショップでは、比較的マーケティング予算のある会社が多いことから「Marketo Engage」が人気となっていますが、「SATORI」も人気のツールとなっていることがわかります。
次は、現在利用しているMAツールの満足度を聞いてみました。
利用しているMAツールの満足度
設問:前問でお答えいただいたMAツールの評価を教えてください。
月商1000万円未満のネットショップでは、「満足」が49.1%で一番多く、次いで「大変満足」が22.6%、「どちらとも言えない」が15.1%となりました。
月商1000万円以上のネットショップでは、「大変満足」が42.5%で一番多く、次いで「どちらかというと満足」が26.0%、「満足」が20.5%となりました。
満足度で言うと、月商1000万円以上のネットショップのWeb担当者の方が満足度が高い結果になりました。
こうした販促ツールを利用した場合、中小のネットショップと大規模ネットショップでは、コンバージョン率が同率で改善したとしても、売上額では大規模ネットショップの方が大きくなるため、満足度が高くなっているのではないでしょうか。
MAツールの満足な部分
設問:前問でお答えいただいたMAツールの満足している部分をお答えください。
月商1000万円未満のネットショップでは、「運用が簡単」が52.8%で一番多く、次いで、「コスパが良い」が49.1%、「管理画面が使いやすい」が41.5%となりました。
月商1000万円以上のネットショップでも同様に、「運用が簡単」が74.0%で一番多く、次いで、「コスパが良い」が72.6%、「管理画面が使いやすい」が58.9%となりました。
この設問の回答では、月商1000万円未満のネットショップ、月商1000円以上のネットショップともに同じような傾向がみられました。
次は、不満な部分を聞いてみました。
MAツールの不満な部分
設問:前問でお答えいただいたMAツールの不満な部分をお答えください。
月商1000万円未満のネットショップでは、「不満な点はない」が35.8%で一番多く、次いで「コスパが悪い」が24.5%、「販促に必要な機能が揃っていない」が18.9%となりました。
月商1000万円以上のネットショップでは、「今の売上規模と合っていない」が52.1%で一番多く、次いで「管理画面が使いにくい」が42.5%、「販促に必要な機能が揃っていない」「業務時間が増えた」がそれぞれ41.1%となりました。
特徴的だったのは、月商1000万円以上のネットショップで、「業務時間が増えた」と答えた方が一定数存在しているという事実です。
MAツールは、シナリオを細かく設定したり、PDCAを細かく運用すればするほど、運用者に負担がかかってきます。複数商品を扱う大規模ネットショップでは、ユーザーのセグメント(ターゲット層)が複数存在します。
その場合、効果を追求するとどうしても複数のユーザーセグメントごとに分析や改善を行う必要があるため、担当者に業務的な負担がかかり、業務時間を圧迫しているケースが発生しているのではないでしょうか。
最後に、コスパの高いと思う有料ツールを聞いてみました。
コスパの高い有料ツールは?
設問:あなたが担当しているWebサイトで使用している有料ツールで最もコスパが高いと感じるものをお答えください。
月商1000万円未満のネットショップでは、「MAツール」が22.7%で一番多く、次いで「メルマガスタンド(メルマガ配信ツール)」が19.1%、「接客ツール(チャットボット含)」「アクセス解析ツール」が18.2%となりました。
月商1000万円以上のネットショップでは、「メルマガスタンド(メルマガ配信ツール)」が41.3%で圧倒的に多く、次いで「MAツール」が16.5%、「接客ツール(チャットボット含)」が14.7%となりました。
月商1000万円未満のネットショップ、月商1000円以上のネットショップともに、「メルマガスタンド(メルマガ配信ツール)」は非常にコスパが良いと思われているようです。
まとめ
今回は、月商1000万円未満のネットショップと月商1000円以上のネットショップでのMAツールや有料ツールの利用についての調査結果を見てみました。
月商1000万円未満のネットショップと月商1000円以上のネットショップでは、大規模な月商1000円以上のネットショップの方がMAツールの満足度が高いという結果となりましたが、細かい部分を見ていくと、いすれも満足する点、しない点などはあるようです。
また、MAツールを導入することで、業務が増えて不満となっている方も一定数存在することも分かりました。
意外だったのは、MAメルマガスタンド(メルマガ配信ツール)がコスパが良いと考える人が相当数いたという結果でした。
今後、MAツールや有料ツールを検討される方は、本調査をぜひ参考にしてみてください。
本アンケートに関するお問い合わせ先
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ECマーケティング株式会社
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