東南アジア向けにWebマーケティングを展開する際の基本(日本との違い)について、概論をまとめてみました。
まず基本的な要件として、東南アジアでは、ユーザーがインターネットを使って情報を収集する際の、情報ソースが国別ではなく、人種または言語別に細分化されています。
たとえば、マレーシアを例にとると、主要な人種が以下の3つあって、
引用元 https://www.geography.org.uk/teaching-resources/singapore-malaysia/Could-ethnic-tensions-destroy-the-Malaysia-economic-miracle
それぞれの人種ごとに、当然ながら情報ソースが異なります。
・マレー系(人口の7割)→マレー語圏のサイト
・中華系(人口の2-3割だが購買力が高い)→中国語圏(香港、台湾)のサイト、英語圏のサイト
・インド系(人口の1割)→英語
となっています。
ここでポイントになるのが、「英語」のサイトは、日本において日本語のサイトが充実しているのとは違って、世界中の英語のサイト、つまりアメリカやイギリスを中心とする英語圏のグローバルのWebサイトやWebサービス、アプリ等があり、常に世界中の情報にアクセスできるため、「マレーシア」固有のものWebサイトやWebサービス、アプリ等が「日本」における「日本語のWebサイトやWebサービス、アプリ等」のように発達していません。
中には一部マレーシア固有のものもありますが、もともと英語圏のグローバルサイトや、グローバルのWebサービスがあるため、市場が小さいマレーシア固有のターゲットに対して英語でWebサイトやWebサービス、アプリを作っても費用対効果が見込めず、その必要性が低いためです。
また、中国語圏についても同お湯に、ユーザーは同様に華人にとっての情報の発信元である、香港や台湾のサイトを見て(あるいはインフルエンサーをフォローし)情報を収集します。英語圏のサイトと同様に、マレーシア単独で中国語のWebサイトやWebサービスを作ってもその必要性が低く費用対効果が見込めない(あるいは単に必要性が低い)ため、固有のサイトやサービスが(=日本と比較すると相対的に)少なくなっています。
その状況は、シンガポールやフィリピンなど、他の英語圏の国々においても同様の状況です。
(※同じ東南アジアでも「タイ」は、自国固有の言語である「タイ語」を国民の多くが使うため、このロジックは必ずしも当てはまりません。インドネシアとベトナムは、一人あたり平均所得がまだ小さく社会インフラが整いつつ有る過程なので、いったん横においておきます。)
では、そういう状況の中で、東南アジアの人たちにどのようにしてリーチを獲得するかというと、当然オフライン広告とのクロスメディアが必要になりますが、
日本と異なり、所得による社会階層が明確に分かれているため、そこでも縦にメディアが分断されてる点が、ここでも日本と異なり留意が必要な点になります。
・ショッピングモール広告(購買力によって行くモールが異なるので、ターゲティングしやすい)
・TVCM(購買力の高くない人たちがメインターゲット)
・交通広告(シンガポール以外は鉄道は購買力のある人は利用しない)
などです。
これらの点を考慮してプロモーション計画を立てることが、重要になってきます。現地の土地勘や文化に対する理解が必要な点については、弊社でサポートさせていただきます。
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