【2020年版】コンテンツマーケティングの市場規模と今後の動向

コンテンツマーケティングはWebマーケティングの代表的な施策のひとつです。Webでの集客方法としてコンテンツを活用する企業は数多く、マーケットは日々成長を続けています。

その中でSNSや動画の普及は目覚ましく、コンテンツマーケティングがこれからどう変化していくのか、どう対応していけばいいのかと思っている方も多いかもしれません。

この記事では、コンテンツマーケティングの市場規模と今後の動向、そして変化し続けるコンテンツマーケティングへの向き合い方について解説していきます。

目次

1. コンテンツマーケティングの市場規模

一口に“コンテンツマーケティング”とは言っても、コンテンツSEOやSNSマーケティング、動画広告などさまざまな手法があります。

それらを複合した日本のコンテンツマーケティング全体についての統計は残念ながら存在しないため、現在の市場規模については、いくつかの手法に分けて見ていきましょう。

SEO

まずはSEOについてご紹介します。SEO施策においてコンテンツの重要性は年々高まっており、両者は切っても切れない関係性であるため、SEOの市場規模を把握することはコンテンツマーケティングの市場規模の理解にも役立ちます。

日本のSEOの市場規模については、2016年にクロスニフィティが発表した統計データが最新です。

発表によると、2015年の日本のSEO市場は前年比110.9%の395.4億円に成長していることがわかりました。2015年は外部リンクに代わってコンテンツマーケティングが注目を集め始めた頃で、そのまま堅調に伸びていくと予測されています。

※クロスニフィティ「2016年度版国内SEO市場予測 (2014-2018)」より作成

直近のデータとして、日本の統計はありませんが代わりにアメリカの統計をご紹介します。日本はコンテンツマーケティング分野でアメリカより数年遅れているとされているため、アメリカのデータを見ると日本の傾向を予測する参考になります。

Forbesの調査によると、2020年アメリカ企業はSEO関連サービスに800億ドル(約8兆8000億円)を費やすようになるとの予測を述べています。

これは約65億ドル(約7150億円)を費やしていた2016年と比較して、約12倍もの大幅な伸びが期待されていることを意味しており、日本でも同様にSEO市場が拡大を続けていることが推測できます。

SNSマーケティング

SNSマーケティングについては、インフルエンサーマーケティングとSNS広告に分解して見ていきましょう。

まずインフルエンサーマーケティングですが、2019年にデジタルインファクトが実施した調査によると、2018年のインフルエンサーマーケティング市場は219億円で、そのうち最もシェアが多いのはYouTubeの39%と推定されています。

※デジタルインファクト「インフルエンサーマーケティング市場規模 2017年-2028年」より作成

2020年のマーケット規模は予測値ではありますが、YouTubeとInstagramを中心に成長し続けることを見込んでいます。

インフルエンサーマーケティングと同じく順調な伸びを見せているのがSNS広告です。

2020年に電通グループの4社(D2C/CCI/電通/電通デジタル)が発表した「2019年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」からSNS広告の市場規模を見ると、2019年のSNS広告費は2,280億円であることがわかりました。

リスティング広告やディスプレイ広告などを含むWeb広告全体のマーケットは約1兆6,630億円と推測されているため、SNS広告はその約14%のウェイトを占める広告媒体であるといえます。

動画(ビデオ)広告

動画広告の市場規模も、先ほどと同じ電通のデータから確認してみましょう。

動画広告市場は拡大の一途をたどっており、2019年には3,184億円、前年比157.1%と大きく伸長しました。

※D2C/CCI/電通/電通デジタル「2019年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」より作成

2020年に成長スピードの鈍化が予想されてはいるものの、SNS広告を上回る規模にまで成長しており、勢いのあるコンテンツであるといえるでしょう。

 

2.年14%の成長を見込むコンテンツマーケティング市場

コンテンツマーケティングの市場を分野ごとに分けてみてきましたが、どの領域でも堅実な伸びを見せており、コンテンツマーケティング市場全体が拡大を続けていることが分かりました。

それでは、今後はどのようになっていくのでしょうか。2020年以降の予測についても日本に絞ったデータが見受けられないため、世界全体のマーケット予測から推測してみましょう。

2020年3月にインドのリサーチ会社Research Diveのアナリストが出した統計によると、2018年に世界全体でのコンテンツマーケティング市場は367億8,660万ドル(約4兆46億円)だったのに対し、2026年には1,075億4060万ドル(約11兆8,294億円)に成長するとしています。

これは2018年から2026年までに約3倍に成長することを意味しており、年平均成長率14.3%に該当する驚くべき数値です。

コンテンツ内訳をみると、動画コンテンツの市場規模が最も大きく、年14.0%の成長率を示しています。

しかし伸び率で見るとSNSマーケティングが群を抜いています。従来のプロモーション手法からSNS広告へシフトする企業が増えるのではと考えられており、動画コンテンツを上回る年平均15.2%の成長率が予測されているのです。

国境がないWebマーケティングの世界を鑑みると、日本のコンテンツマーケティング市場も同様にますます成長するといえるでしょう。

コンテンツマーケティングが成長を続ける背景には、インバウンドマーケティングの需要の高まりがあります。『インバウンドマーケティングはますます重要に!コンテンツマーケティングとの違い』で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

 

3. 質のいいコンテンツを発信するという姿勢は変わらない

世界規模で見てめざましい伸びが予測されているコンテンツマーケティング市場では、SNSプラットフォームや動画コンテンツが台頭してきており、時代とともにさまざまな変化が生まれています。

しかし「質のよいコンテンツを発信し続ける」というコンテンツマーケティングの根幹は、これまでも、そしてこれからも変わりはありません。

コンテンツマーケティングにおいて「質のよいコンテンツ」とは、「ユーザーのインテント(検索意図)を満たすコンテンツ」を意味します。

コンテンツを制作するときには、常にユーザーの立場になって、ユーザーがどのようなコンテンツを求めているのかを考え、必要とされるコンテンツを提供していくことが大切です。

 

4.まとめ 

日本だけでなく、世界規模で見てもコンテンツマーケティングは堅調な伸びを示しており、このままさらに伸び続けると予測されています。中でもSNSや動画コンテンツの伸びが顕著です。

コンテンツの種類や配信方法が変わっていっても、「ユーザーに価値を提供する」というコンテンツマーケティングの本質は変わりません。そのことを心に留め、コンテンツを制作していきましょう。

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この記事を書いた人

Webコンサルタント
広告代理店にてメディア運営・SEOディレクション・Web広告運用を経験。
現在はコンテンツSEOとWeb担当者向けメディア『Webly』の編集を担当。

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