【初心者向け】WordPressでテストサイトを作るメリット!テスト環境について解説

WordPressテストサイトとは?ステージング環境、テスト環境

WordPressでより安全にサイトを運用するにはテストサイトの構築が欠かせません。特にアップデート時や大幅なデザイン変更時などには、不具合がサイト本体に及ぶリスクを回避するためのテスト環境がとても大切です。

この記事では、サイト保守におけるテストサイト・テスト環境について初心者向けに分かりやすく解説します。

目次

1.テストサイト・テスト環境(ステージング環境)とは

サイト保守における「テスト」とは、主にシステムが正常に作動するか検証する作業を指します。ソフトウェアをアップデートやデザインの修正、サイトの制作などさまざまな場面で行われる大切な作業です。

テスト環境は、テストを行うための環境のことを指します。テストを行いたい元サイトのコピーを同じサーバー内で作り、アップデートなどを適用して問題なく動作するかチェックする役割を持っています。

「ステージング環境」という単語は正確には本番環境(サイト本体)により近いテスト環境のことを指す用語ですが、サイトの保守運用においてはほとんど同じ意味で用いることが多いです。

「テストサイト」はテスト時にできるコピーサイトのこと。本サイトと違い、ユーザーには見られない設定にするのが一般的です。

2.【初心者向け解説】テスト環境のざっくり構築方法2選

一口にテスト環境と言っても様々な手段があります。ここでは、WordPressでアップデート時やデザイン修正時などに用いられる一般的かつ比較的簡単なやり方を2つご紹介します。

新しいドメインを用意する

レンタルサーバーなどで新しいサブドメインを用意して、テスト用として同じサイトをコピーして作成するのが最もスタンダードな方法です。

会社によってはサーバー管理の画面内にテスト環境構築用のツールが用意されていることもあります。自分でテストサイトを作れるか知りたい方は、まず自分の契約しているサービスを確認してみてください。

会社ごとにテストサイトの作りやすさはかなり異なるため、まだ契約していない場合は構築のしやすさを一つの基準にするのもおすすめです。

WordPressのプラグインで作成する

上記の方法はWordPress以外でもあらゆるサイトに適用できますが、WordPress特有の方法としてプラグインを利用するというものもあります。

テスト環境を構築できるものはいくつかありますが、例えば著名なプラグインとして知られるWP StagingではWordPressの管理画面内でアップデートなどの検証が可能です。多くのプラグインには無料版と有料版があり、無料版だとかなり機能が制限されます。

3.テスト環境(ステージング環境)が必要な理由

テスト環境の構築は、サイトのセキュリティ維持には不可欠です。具体的な根拠も把握しておきましょう。

エラー発生時の対応を事前に行える

アップデート時は特にプラグインなどとの互換性でエラーが発生してしまうことが多い傾向にあります。特にデザインや表記などに関わるプラグインは、互換性が悪くなるとサイトの表記がおかしくなるなどの不具合が発生しがちです。

もしテストサイトで事前にアップデートの検証を行わなかった場合、実際にサイト内でトラブルが起こってから対処することになってしまいます。ユーザーからの信頼性を損なわないためにも、前もってテストを行うことは非常に重要です。

WordPressはアップデート時のトラブルへの保証がない

WordPressはオープンソースのCMSなので、プラグインやテーマの中には公式ではない企業や個人が作成したものも多くあります。そのため、定期的なアップデートに際するプラグインやテーマなどの互換性までは保証されていません。

自由度が高く誰でもサイトを作ることができるのはWordPressのメリットですが、カスタマイズ性が高い分他のツールと比較すると「アップデート時のトラブル」が多いのも事実。

自分の身は自分で守るためにも、テスト環境を作ってあらかじめ検証する必要があると言えます。

4.テスト環境を作るときの注意点

テスト環境を作るにはサイトの保守運用に対する一定の知識が必要です。あいまいな情報でテストサイトを作ってしまうと自サイトに悪影響を及ぼす可能性もあるので注意しましょう。

本サイトに近い環境にする

テスト環境を構築するときは同じサーバーを使うなど、極力同じシチュエーションで検証することが重要です。

もしテスト環境と本番環境が大きく異なっていた場合は、正しい検証を行うことができずテストでは問題なくとも本番ではバグが発生してしまうケースもあるので注意が必要です。

検索結果に出てこないようにする

Google検索などで出てくる設定にしてしまうと、クローリング(プログラムによるサイトの自動巡回)を受ける=インデックスされる可能性があります。テストサイトは本来のサイトと全く同じ情報を掲載しているため、クローリングを受けると本サイトの方まで重複サイトとカウントされてしまう場合も。

重複サイトと判断されてしまうと、サイトの検索順位が下がってしまうなどSEO上よくない影響が多々あるため、以下の方法でアクセス制限をかけるのが一般的です。

アクセス制限をかける

サイトがインデックスされるのを防ぐ、セキュリティ面でのリスクを低減するなどの理由から、テストサイトは一般のユーザーがアクセスできないよう制限をかけるのが一般的です。

アクセス制限をかける方法としては、大きく分けてIP制限とBasic認証(ユーザー認証)の2種類があります。

IP制限は特定のIPからのアクセスのみ許可する制限方法で、Basic認証はIDとパスワードを使ってログインを許可する方法のこと。セキュリティ面を考慮して両者を併用する場合もあります。

WordPressでアクセス制限をかける場合は、どちらもサーバー内のファイルを編集する方法を取るのが一般的です。Basic認証であれば、プラグインを用いるという手もあります。

5.まとめ

WordPressにおけるテストサイトとは、アップデート時などに不具合が生じないか検証するためのサイトのこと。

テスト環境の構築は、デザイン崩れやアクセスエラーなどのトラブルを未然に防ぐには必要不可欠です。また通常のサイトとは異なり、一般のユーザーからは見られないようにアクセス制限をかけるなどの対策が必要です。

もし自社の体制でテスト環境の構築ができない場合は、保守という形で外部に委託することも可能です。信頼性の高いサイトを運用したい方は、テストサイトでの検証を含む保守サービスの利用をおすすめします。

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この記事を書いた人

Webコンサルタント
広告代理店にてメディア運営・SEOディレクション・Web広告運用を経験。
現在はコンテンツSEOとWeb担当者向けメディア『Webly』の編集を担当。

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