アパレル業界事例

アパレル業界に対する考察と実例をご紹介します

アパレル業界事例

ECマーケティングのアパレル・服飾・ジュエリー業界実績(一部)

ECマーケティングの「EC攻略チャート」

ここまでの市場動向・消費者/販売戦略の変化を踏まえ、ECマーケティングが考えている化粧品業界でECを成功させるポイントを実際のコンサルティング事例を元に解説いたします。

EC化率

★★★★★

EC化率低く、1人でも起業可能という点で5にしました

競争に勝てる可能性

★★★★☆

デジタル化により競争優位を持つことができる余地が
大いにあるため4としました。

収益性

★★★☆☆

在庫リスクが大きく、サプライチェーン構築が難しいため3としました。

施策検討の易しさ

★★☆☆☆

広告だけでは難しく、データ分析が鍵になります。

攻略時間

★★★☆☆

比較的時間がかかります。

アパレル業界の市場動向

市場規模

国内におけるアパレル業界の市場規模は、1991年ごろ約15兆円あったが2019年には約9兆円に落ち込んでおり、右肩下がりに縮小しています。

この理由は主に2008年のリーマンショックで生まれた「ファストファッション」によりアパレル業界の価格破壊が起き、消費者のアパレルに対する意識が変わってきていることにあります。

市場の流れ

国内の市場規模が縮小の一途をたどる一方で、ユニクロ(ファーストリテイリング)の売り上げは世界3位のGAPを抜き、間も無く第2位のH&Mを抜く勢いで成長しています。これはつまりアパレル業界全体が不況なのではなく、百貨店を主な販路としていた中価格帯のアパレル企業が大きく縮小しているということです。それに追い打ちをかけたのが2020年のコロナウィルスの感染拡大による外出頻度現象です。2020年11月にはレナウンが破産手続きを開始、オンワードが700店舗性はなど、その他大手企業も閉店やブランドの廃止を余儀なくされました。

また、消費者の動向から見ても被服および履物への支出金額が前年比でマイナスが続いており、「消費者がファッションにお金をかけなくなってきた」という国内における現状が見えてきます。これは長引くデフレや、ファッションに代わってSNSなどの自己表現の場が出現していることが影響していると言われています。

国内で少子高齢化や人口減少に歯止めがかかっていないことを考えると、上記のような強い向かい風の中で、今後アパレル市場の伸びは期待しにくいのが現状です。アパレル各社は、新たな海外の成長著しい国への進出の必要性が高まる中、消費者のニーズに合った新しい商品開発や店舗展開、海外事業の拡大など抜本的な改革が必要となるのではないでしょうか。

業界の構造

そんなアパレル業界で国内に圧倒的首位に位置するのがファーストリテイリングです。ユニクロやジーユーなど、国内におけるファストファッションの先駆けとも言えるブランをを持つ同社は、近年特に海外事業に注力しており、中国・フィリピン・タイ・マレーシアなどアジア諸国のほか、スペイン・スウェーデンなどヨーロッパにも事業を拡大しています。2019年には国内の売上を海外の売上が上回り、今ではグループ全体で売上2兆円を超える超巨大企業となりました。

2位のしまむらは2018年より3年連続で減収減益を続けていましたが、継続して続けていたMD改革の成果も実り、2021年にやや回復、2022年には過去最高業績を更新するなどV字回復を遂げています。SPAのファーストリテイリング、仕入れ販売のしまむらの2強が奮闘する中、3位アダストリア、5位ワールド、7位オンワードなどは大苦戦を余儀なくされており、業界全体でも明暗が分かれています。

直近の動向とデジタル化の動き

ここまで、国内アパレル市場自体が全体としてダウントレンドであることを論じてきましたが、それをチャンスと捉えている企業も出てきています。 たとえば元は作業服販売の大手だったワークマンは、アウトドアやスポーツ向けの衣料品を販売する「WORKMAN Plus」や女性向け「WORKMAN 女子」をスタートし、デザイン性だけでなく作業着の機能性と低価格性を融合させた新ジャンルの立ち上げを行うことで増収増益を記録しています。

また、EC化の大きな波もきています。2019年から2020年にかけてのEC化率の伸びは19.44%を記録するなど、他の業界にはない急激なデジタル化が進んでいます。一口にEC化と言っても、アパレル業界のECの形態は自社ECの他に、ZOZOTOWNが覇権を握るモールEC、メルカリに代表するCtoC、レンタルやサブスクなど多岐に渡ります。オムニチャネルという言葉がよく使われるのもアパレル業界ですが、今後のアパレル販売は実店舗にだけでなく、幅広いチャネルを考えた統合的な販売戦略が求められていきそうです。個社の動きでいうと、海外ではすでに実店舗をECの補完的な役割にシフトさせる企業も出てきています。

例えば米スポーツ用品大手ナイキは自らをD2C時代の開拓者と位置づけ、2011年から2021年の10年間で売上に占めるD2Cの割合を倍以上(16%→39%)にしており、25年には50%を超える見込みを立てています。ナイキはこの転換のために、データ分析スタートアップの買収を行ったり、自社の流通網の構築をしたりするなどテクノロジーや「自前化」に多くの投資を行っており、顧客データの蓄積による顧客体験の強化・新商品開発につなげようとしています。残念ながら国内ではまだポイントやクーポンの共通利用にとどまっており、顧客の囲い込み・売上インパクトにつなげられている企業は多くなく、今後の課題となっています。

ECにおける消費者動向と販売戦略の変化

消費者の変化

モノ消費からコト消費へ
服を買うという行動はもともと、経済成長を背景にした高価な服や流行の服を消費する「モノ消費」の代表格でした。その時代は自分の服は自分で購入して着るのが無論当たり前だったと思います。しかし現在では、定額制で服をレンタルできるサブスクリプションサービスや、ライブ動画で質問やコメントを受けながら商品を販売するライブコマースで売上を伸ばす例が出てくるなど「コト消費」のような動きもみられます。

コト消費からその先へ

また、これまで大量生産・大量廃棄、そしてその裏側で行われる児童労働の問題やコットン過剰生産による環境破壊など、多くの社会課題と隣り合わせだったアパレル業界には、SDGsに対する取り組みの必要性がいち早く求められるようになりました。消費者が価格ではなくこれらの問題に配慮したあ商品を選ぶ「エシカル消費」の波です。アウトドアウェアを製造・販売するパタゴニアは、従来からこの問題に取り組み、製品に使用されるコットンをすべてオーガニックコットンに切り替えたり、作物から素材、最終製品に至るまですべての過程を調査したりするなど、徹底したサステナビリティに対する取り組みを行い、発信を行うことでブランド価値を高めています。今後こういった消費者動向を捉えられるかも大きな分かれ目となりそうです。

EC販売戦略の変化

多様な販売チャネルを意識した戦略設計
アパレル業界のECで年々難易度を増しているのは在庫管理です。実店舗に加え、複数のモールや自社ECなど販売チャネルが多岐にわたるアパレル業界では、在庫コントロールやその効率化が勝敗を分ける鍵になっています。その際、どのECカートを使うかによってデータの統合管理、連携ができるのかが大きく変わってきますので、利用するECカートの選定にお悩みの方はぜひご相談ください。

また、販売においてはダイナミック広告などを使って、在庫状態を加味した販売活動を行うことも管理効率を上げることに大きく寄与します。ECマーケティングではダイナミックリターゲティング広告CriteoをECMフィードとともに利用して在庫ロスを限りなく少なくする販売手法の導入に実績があります。

データに基づく購入体験の向上

アパレル業界のECでもう1つ重要になりつつあるのが購入体験の向上です。実店舗とECの融合が進んでいったとき、ECに求められるのは実店舗に近い、あるいはそれを超える顧客の購買体験の創出です。幸いにも実店舗に比べてデータを取りやすいECにおいては顧客に合わせた商品の提案がしやすい傾向にあります。

接客ツール(Rexit)を見る

ここまでの市場動向・消費者/販売戦略の変化を踏まえ、ECマーケティングが考えているアパレル業界でECを成功させるポイントを実際のコンサルティング事例を元に解説いたします。

アパレル業界でECを成功させるポイント

①ユーザー視点 デジタル独自の顧客体験の創出

ヤスカワファッション会社Y社のケース

ヤスカワファッションの先駆け企業であるY社は、スマートフォンへのデバイスシフトの中で、顧客の新たな買い物体験を作っていくか検討を進めており、ご相談をいただきました。そこで被験者テストを用いたユーザー観察調査を提案し、そこで炙り出された課題や示唆全84個を全てスマホECサイトに実装することにより、8,900万円/月の売上UPとユーザー満足度UPを同時に実現しました。

服飾雑貨会社A社のケース

A社は「がまぐち」を強みに持つ服飾雑貨の企業様です。「がまぐち」という同社の特徴を活かし実店舗で強みに持っていたお客様への提案力をデジタルな購入体験でも実装できないかというご相談をいただきました。そこでお客様のECサイトの直帰率が高いことに着目し、接客ツール「Rexiit」の導入による提案ベースの買い物体験にシフトを行いました。結果として月商2,000万円程度のうち接客ツール経由で100万円/月もの売上を計上できるようになりました。

②プロモーションの高速PDCA ユーザー視点と在庫効率UPの実現

世界的アパレルメーカーL社のケース

季節性の波が大きいアパレル業界では、在庫状況や販売計画に沿っていかに早くプロモーションのPDCAを回せるかが売上と在庫効率をあげるために重要になってきます。L社様では既存の代理店では難しかった広告運用のPDCAを高速で回すことによって、お客様の販売計画の達成に大きく貢献しました。特に、ダイナミックリターゲティング媒体Criteoの運用については当社の運用ノウハウを大きく評価いただきました。

③LTVを最大化 顧客DB分析とペルソナ整理で戦略的にファンを作る

オリジナルTシャツ販売P社のケース

アパレル業界では新規のプロモーション戦略はもちろん、リピーター(ファン)戦略的に作り、アクティベートしていくことがより重要な業界です。P社様では、プロモーションの成果が頭打ちを迎えていたところでご相談をいただき、CRMコンサルティングとして顧客ペルソナとカスタマージャーニーを整理した上でメルマガを戦略的に設計することを支援させて頂きました。結果として、これまでほとんど活用できていなかったリピーターの売り上げが全体の大半を占めるようになり、事業成長に大きく貢献しました。

ECマーケティングでは、アパレル業界でどのように売上アップを狙っていくかについて、戦略設計から施策実行までご相談をお待ちしております。

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