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異業種ベンチマークから導く新規事業サイトのUX/UI設計
独占市場に挑む、ユーザー目線を極めた窓口サイト構築
Client
異業種調査を活用し、使いやすい新規サービスサイトをゼロから立ち上げました。
Result
異業種調査を活用し、使いやすい新規サービスサイトをゼロから立ち上げに成功ました。
Solution
Overview
本プロジェクトは、大手不動産ポータル事業会社が展開する「住まいの相談窓口」という新規事業サービスサイトの立ち上げです。当時、実店舗による戸建て住宅の相談窓口を全国展開している企業は先行する1社が独占している状態であり、厳しい競争環境からのスタートを余儀なくされました。この全く新しいサービスを市場に浸透させるためには、ユーザーリテラシーの壁を越え、顧客が抱えるであろう不安や疑問を先回りして解決できるインターフェースの構築が不可欠となります。そのため、単なる同業他社の模倣にとどまらず、異業種を含めた広範なベンチマーク調査を実施し、業界の新たなリーダーサイトを目指した綿密な戦略立案とサイト制作に取り組みました。
Process
Point.01
本プロジェクトにおいて、まずはターゲットとなるユーザーの心理と行動を深く理解するためのカスタマージャーニーを策定しました。
ペルソナとしては、35歳前後で世帯年収600万〜800万円、2〜5歳の子供を持つ3〜4人家族を想定しています。ライフスタイルの変化に直面し、「そろそろマイホームを持ちたい」と考え始めた顕在層がメインターゲットとなります。 彼らのカスタマージャーニーは、「いつか家を買いたい」という漠然とした思いから始まり、「家を買うことの決定」「戸建てを買うことの決定」「迷った末に注文住宅を建てることの決定」、そして「施工会社を決め、具体的な話を進める」という5つのフェーズに分解されます。特に注文住宅を検討するユーザーは、他のマーケットを希望する層よりも多くの悩みを抱える傾向が浮き彫りになりました。例えば、「そもそもどんな風に調べればいいのか」「相場や適正価格がわからない」「複数のハウスメーカーや工務店の比較基準が見えない」といった情報収集の限界を感じています。
展示場に足を運んでみたものの、予算の壁にぶつかったり、営業担当者の言うことが信用できるのか不安になったりするなど、行動を起こしたからこその戸惑いも生じます。インターネット上には一般的な情報が溢れていますが、自分たち家族にとって何がベストなのかを判断するための基準を持っていません。
このようなカスタマージャーニーを通して、ユーザーが本当に求めているのは「自分たちの状況を理解し、第三者の客観的な視点でアドバイスをしてくれるプロの存在」であると定義しました。一人ひとりの悩みに寄り添い、豊富な選択肢の中から最適なプランを提案するコンシェルジュとしての役割が、新サービスを浸透させるための重要な鍵となります。

カスタマージャーニー
Point.02
策定したカスタマージャーニーとKPIを連動させ、戦略的なサイトマップを構築しました。
サイト全体は、大きく分けて「コンシェルジュサービス要素」「チャレンジャー・差別化要素」「コンテンツマーケティング要素」の3つの軸で構成しています。
総合トップページをハブとして、ユーザーの検討状況に応じた複数の入り口を用意しました。
具体的には「注文住宅」「新築一戸建」「中古一戸建」「新築分譲マンション」「中古マンション」「リノベーション」「リフォーム」といった各マーケット別に専用のディレクトリを設け、ユーザーが自分の関心領域へ迷わず遷移できる構造を採用しています。 注文住宅のディレクトリ配下には、コンバージョンポイントとなる「個別相談(店舗・出張)」や「講座・セミナー」への導線を明確に配置しました。
個別相談ページでは、サービスのアバウトネスや透明性を伝え、下層ページへの送客とCVRの向上を図ります。
講座・セミナー一覧ページでは、ユーザーの悩みや進行度に合わせた多様なテーマを提示し、初心者でも参加しやすい心理的ハードルを下げる工夫を凝らしました。
さらに、ユーザーの現在地に近い「店舗を探す」ページや、自然検索からの流入(SEO)を担う「住まいづくりマガジン」などの記事コンテンツ群もサイトマップに組み込んでいます。
記事コンテンツは、まだ相談に行く勇気がない潜在層のリーチを獲得し、徐々にサービスへの信頼感を醸成する役割を担います。
このように、各ページの役割とKPIを明確に紐付けることで、すべての訪問者を的確にゴールへと導く無駄のないサイト構造を実現しました。

サイトマップ_ディレクトリ構造
Point.03
対象選定はかなり慎重に議論しました。
先行する大手が独占する市場で勝ち抜くため、不動産業界の枠にとらわれない異業種ベンチマーク評価を実施しました。
サイトマップ設計で定めた3つの要素に基づき、各業界の先進的なUI/UXを取り入れる着眼点を定めています。
第一の「コンシェルジュサービス要素」では、保険、結婚、留学、旅行、家具インテリアといった市場を対象としました。これらの業界は、「自分で選ぶ」ことの難しさに対し、「プロに選んでもらう」という価値を提供して成功を収めています。
たとえば、保険業界からは、潜在的なニーズを持つユーザーをアンケート形式で診断し、無理なく相談へ導くアプローチを参考にしました。結婚業界からは、生涯に一度の大きなイベントにおいて「どこから始めればいいのか?」という初歩的な疑問からサポートする全体の流れの見せ方を抽出しています。
第二の「チャレンジャー・差別化要素」では、後発企業がいかにして市場に参入し、強烈な印象を残すかを分析しました。
フィットネス業界の事例のように、成功した結果や「プロと二人三脚で取り組む」というコミット型の見せ方が有効な手立てとなります。また、あえて「日本最大級」「物件数No.1」といった実績を前面に押し出すことで、先行企業に引けを取らない信頼感を演出する手法も検討対象に含めました。
第三の「コンテンツマーケティング要素」では、専門家による質の高いオウンドメディアや、経験者のリアルな口コミを集めたコンテンツを評価対象としています。
これらの着眼点により、自社でしか提供できない独自の情報網を構築し、長期的な自然検索流入を獲得するための多くのヒントを得ることができました。

競合ベンチマーク調査設計1

競合ベンチマーク調査設計2

競合ベンチマーク調査設計3

競合ベンチマーク調査設計4
Point.04
競合ベンチマーク評価から得られた豊富なエッセンスを結集し、ユーザー目線に立ったワイヤーフレームの制作を進めました。
ファーストビューでは「【0円で相談】あなたに合った住まいづくりを不動産のプロが無料でサポート」といったメインコピーを大きく配置し、ユーザーが最も気にする費用面の不安を即座に解消します。合わせて、「HOME’Sサイト運営20年で蓄積したノウハウ」という実績を掲げることで、後発サービスでありながらも圧倒的な信頼感を担保しました。
画面設計においては、スクロール時の追従型ナビゲーションを採用しています。
ページを読み進める際にも「店舗で相談」「Webから簡単相談」といったコンバージョンボタンが常に目に入るよう工夫し、ユーザーが相談を決意した瞬間に迷わずアクションを起こせるUIを実現しました。
マーケットごとのランディングページでは、ペルソナが抱える「相場が知りたい」「建築会社を比較したい」といった具体的な悩みを可視化し、「住まいの窓口なら解決できる」というメリットを論理的かつ直感的に伝えています。 さらに、サービスの透明性を高めるため「なぜ無料で利用できるのか」というビジネスモデルの仕組みを図解入りで説明するセクションを設けました。
相談から施工会社の紹介、面談、ご契約、ご入居に至るまでの全ステップも時系列で明示し、ユーザーが先の見通しを持てるよう配慮しています。
店舗検索ページでは、スマートフォンでの閲覧を考慮して地図との連携を強化し、ユーザーが現在地から最も近い相談窓口をスムーズに見つけられるシームレスな体験を構築しました。

画面設計ワイヤーフレーム1

画面設計ワイヤーフレーム2

画面設計ワイヤーフレーム3

画面設計ワイヤーフレーム4
新規事業サイトの立ち上げにおいて、比較対象となる直接的な競合が限られている状況は、一見すると大きな壁に思えますが、本プロジェクトではその状況を逆手に取り、異業種をまたいだ広範なベンチマーク調査を実施した点が非常に優れた着眼点だったと評価できます。
ユーザーが抱える「高額な買い物に対する不安」や「専門知識がなく何から始めていいかわからない」といった根本的な課題は、不動産業界特有のものではありません。
保険選びや結婚式場の選定、さらには留学プランの検討など、他のライフイベントにおいても全く同じインサイトが存在します。
これらの先行する業界が、どのようにしてユーザーの心理的ハードルを下げ、「プロに任せる」という行動変容を促してきたのかを分析することで、業界の慣習にとらわれない革新的なUX/UI設計が可能となりました。 また、「チャレンジャー戦略」として後発であることの弱みを覆す見せ方を他業界の成功事例から抽出し、それをサイトのファーストビューやコピーライティングに的確に落とし込んでいる点も秀逸です。
「0円の理由」の明示や「二人三脚のサポート体制」の強調は、不透明になりがちな不動産選びにおいて、ユーザーに強烈な安心感をもたらします。
このように、自業界の狭い視点に固執せず、普遍的な消費者心理に基づき他業界のベストプラクティスを柔軟に取り入れたアプローチは、新規サービスを短期間で市場に浸透させるための極めて有効な手法です。
本プロジェクトのプロセスは、未知の領域に挑む際のサイト制作における、ひとつの理想的なモデルケースであると言えるでしょう。
Output


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