教育ICTサービスのマーケティング強化と多言語対応サイト構築

高いセキュリティ要件をクリアした戦略的リニューアル

教育ICT

Client

クライアント

株式会社NTT ExCパートナー(旧:NTTラーニングシステムズ株式会社)は、人材領域において30年以上の支援実績とノウハウを持つプロフェッショナル集団です。800社以上の企業に対し、雇用、人事、給与、および福利厚生の業務・システム・制度コンサルティングをはじめ、教育、研修、セミナーに関する事業を幅広く展開しています。人と組織の変化に真摯に向き合い、エンゲージメントを通じて企業の未来を切り拓くための最適なソリューションを提供します。

会社名
株式会社NTT ExCパートナー
事業内容
雇用、人事、給与、および福利厚生の業務・システム・制度コンサルティングに関する事業 ・教育、研修、セミナーに関する事業 ・社宅・寮の管理運営、および不動産に関する事業 ・映像、音響技術を活用したコンテンツ制作等のソリューションに関する事業 ・インターネット・その他情報通信ネットワークに関する事業 ・調達・契約の業務・システム・制度コンサルティングに関する事業
資本金
106億円
社員数
762名

Result

プロジェクト成果

ほぼ手付かずの状態からマーケティングとSEOに強い多言語サイトへ刷新し、売上向上に貢献しました。

Solution

関連ソリューション・サービス

Overview

プロジェクトの背景

本プロジェクトは、教育ICT推進部が運営する商材紹介サイトのリニューアルを目的としてスタートしました。
旧サイトは情報の更新が滞り、全体的な情報統制が取れていないだけでなく、集客のためのマーケティング施策も未実施という課題を抱えていました。特に、外国人向けの日本語学習教材「Visual Learning .Japanese(VLJ)」に関しては、早急なプロモーション展開とオンラインでの購買へ直結させる仕組み作りが急務となっていました。
なお、NTTグループとして要求される高度なセキュリティ監査をクリアするためのインフラ整備も必須であり、ビジネス成長と安全性を両立させた戦略的なWebサイトへの刷新が求められる背景がありました。

Process

「コンサル型制作・開発」の
取り組み内容

Point.01

要件定義

Webサイトをビジネスの成果に結びつけるため、事前の緻密な調査と分析に基づく要件定義を実施しました。まず、ポジティブチェックとして競合やUIに優れた他社サイトの詳細な分析を行い、想定される利用者の属性や訪問目的、潜在的なニーズを捉えたペルソナ設計を行いました。そして、各ペルソナが最終的なコンバージョン(問い合わせや購買)に至るまでの導線をコンバージョンシナリオとして可視化し、優先度を明確にした構造設計へと落とし込んでいます。

並行して、ネガティブチェックとして既存サイトのアクセスログ解析やヒューリスティック評価を行い、定量・定性の両面から課題を網羅的に抽出しました。これにより、過去の失敗を繰り返さないための改善ポイントを要件に反映させています。さらに、本プロジェクトの根幹となるKGI(一月あたりの問い合わせ件数やVLJ購買数)およびKPI(サイト訪問者数や検索順位)を設定し、具体的な目標数値を共有しました。
また、本プロジェクトでは高度なセキュリティ対策が必須条件でした。NTTグループの厳しいセキュリティ基準を満たすため、サーバ機器の要塞化、高度なアクセス制御、WAF(Web Application Firewall)やIPS/IDSの導入、マルウェア対策、そしてリリース前の脆弱性診断の実施などをインフラ要件として厳密に定義しました。

機能面においては、日本語学習教材「VLJ」の販売を強化するため、Amazon決済への送客機能や専用アカウント発行の仕組みを組み込む要件を策定しました。加えて、今後のグローバル展開を見据え、英語、中文(繁体)、ベトナム語、スペイン語、インドネシア語などへの多言語化対応を決定し、テキストだけでなく画像やPDF上のテキストも多言語化する方針を固めました。これらの多角的な要件を整理することで、単なる情報発信にとどまらない、マーケティングとセキュリティを両立させた強固な基盤作りの方向性を確立しました。

要件定義 イメージ

要件定義

セキュリティ対策案 イメージ

セキュリティ対策案

Point.02

ヒアリング・全体スケジュール

サイト構築をスムーズかつ効果的に進めるため、入念なヒアリングと詳細なスケジュールの策定を行いました。ヒアリングフェーズでは、教育委員会、学校、および一般企業といったターゲット層ごとの優先度を明確にするため、クライアントへの深いヒアリングを実施しました。各サービスの売上構成比や、フロント商材とアップセル商材の位置付けなどを確認し、サイト上での情報展開の優先順位を決定しています。また、VLJサービスに関しては、「Duolingo」や「Busuu」といった主要な競合他社との差別化要素や、国内・海外におけるユーザー獲得の現状について詳細なヒアリングを行い、プロモーション戦略の土台を築きました。

スケジュール管理については、約4ヶ月間のプロジェクト期間を設定し、各工程を細分化して進行しました。12月中に事前調査やベンチマーク評価、アクセスログ解析を実施し、1月からは画面設計やコンテンツ設計、そしてKGI/KPIの具体的な指標設計へと移行しました。プロジェクト進行中は定期的なミーティングを設け、ヒューリスティック調査の結果報告やデザインのフィードバック、システム仕様のすり合わせを関係者間で密に行いました。

開発フェーズでは、コーディング、システム開発、多言語設定、そして厳格なセキュリティ診断やテストを計画的に実施し、遅滞なくリリースを迎えられる体制を構築しました。各フェーズにおいてクライアントと制作チーム、インフラチームが連携し、課題が発生した際には即座に対応方針を策定できるエスカレーションフローも整備しました。これにより、タイトなスケジュールのなかでも品質を担保しながらプロジェクトを推進しました。

ヒアリング イメージ

ヒアリング

全体スケジュール イメージ

全体スケジュール

Point.03

サイトマップ

新しいサイトマップの構築においては、ユーザーが迷うことなく目的の情報へ到達できるよう、ターゲット属性に応じた明確なゾーニングを取り入れました。旧サイトでは「子供の教育ICT」という大枠で多様なサービスが混在していましたが、これを根本から見直しました。トップページを起点として、「教育機関向けICTサービス」「企業向けICTサービス」「個人向けICTサービス」といった対象者別の入り口を設け、さらに「ICT環境を構築したい」「ICTを活用した研修をしたい」といった目的別の検索フローを新設しました。

各サービスページへの導線も整理し、ICT環境構築サービス、端末補償サービス、ICT支援員、研修・eラーニング、コンサルティング、語学サービス(VLJ)など、提供するソリューションを体系的に分類しました。特に注力商材であるVLJに関しては、サービス概要、特徴・メリット、料金体系などを独立した階層として持たせ、企業向けと個人向けでコンテンツを分岐させることで、異なるニーズに的確に応える構造を実現しています。
また、情報探索の利便性を高めるため、「選ばれる理由」「お客さまの声・導入事例」「お知らせ」といった共通モジュールを適切な階層に配置し、サイト全体の回遊性を向上させました。

コンバージョンへの導線設計にも注力し、すべての主要ページから「資料ダウンロード」や「お問い合わせ」フォームへスムーズに遷移できるよう設計しました。このように、顧客の視点に立った論理的かつ直感的なサイト構造を採用することで、SEOの効果を高めつつ、問い合わせ獲得に直結するサイトマップを完成させました。

サイトマップ案 イメージ

サイトマップ案

Point.04

ワイヤーフレーム

ワイヤーフレームの制作フェーズでは、ユーザビリティ理論に基づき、情報の優先順位と画面レイアウトの最適化を図りました。事前のアクセス解析やヒューリスティック評価によって抽出された課題をもとに、UI上の問題や導線上のボトルネックが多いページを優先的にワイヤーフレーム作成の対象として選定しました。
各ページの設計にあたっては、ユーザーの心理的な意識展開に合わせたゾーニング計画を実施しました。ファーストビューには、ユーザーの課題解決に直結するメインメッセージと、視覚的に惹きつけるビジュアルを配置するよう設計しました。また、信頼感を高めるために、「●●件の導入実績」といった具体的な数値や、導入企業のロゴなどを目立つ位置に組み込む構成を採用しました。

コンテンツの配置においても工夫を凝らし、ユーザーが直感的に認識しやすいよう、提示する選択肢やメニュー項目は7つ以内に絞り込むルールを適用しました。ページをスクロールし終えた最下部には、ユーザーが次のアクションを起こしやすい心理状態であることを考慮し、目立つデザインのコンバージョンボタン(お問い合わせ、資料ダウンロードなど)を必ず配置する設計としました。

さらに、プロのユーザビリティコンサルタントとクライアント担当者の双方による綿密なレビューを重ね、修正とブラッシュアップを繰り返しました。これにより、ターゲット層が求める情報に最短距離でアクセスでき、かつ迷いなくアクションを完了できる、極めて実用性の高いワイヤーフレームを完成させました。

ワイヤーフレーム1 イメージ

ワイヤーフレーム1

ワイヤーフレーム2 イメージ

ワイヤーフレーム2

ワイヤーフレーム2 イメージ

ワイヤーフレーム2

Point.05

デザインコンセプト・制作

デザインコンセプトは、教育ICTソリューションを提供する企業としての「信頼感」と「先進性」を視覚的に表現しつつ、KGI達成に向けた「コンバージョン導線の最適化」を両立させることを目指しました。トップページでは、「教育ICTで現場の未来を創造します」といった力強いメッセージを配置し、訪問者に安心感と期待感を抱かせるデザインを採用しました。

コンテンツの表現手法として「モジュール化」を積極的に取り入れました。「選ばれる理由」「サービス案内」「悩み解決」「導入事例」「よくある質問」といった情報ブロックをパーツ化することで、訴求ポイントが異なる多様な商材ページにおいても、統一感のある洗練されたデザインを展開可能にしました。これにより、サイト全体の一貫性が保たれるだけでなく、将来的なコンテンツ追加や更新の際にも柔軟に対応できる拡張性の高いUIを実現しています。

また、Webプロモーションの受け皿となるVLJのランディングページ(LP)は、広告からの流入ユーザーを逃さないよう、1ページ内で魅力やメリットが完結して伝わる構成にデザインしました。ここでは、Amazonの注文コード連携など購買に直結するボタンを目立たせ、コンバージョンレート(CVR)の最大化を図る工夫を施しました。
レスポンシブデザインを標準採用し、PCだけでなくスマートフォンやタブレットからのアクセスにおいても、文字サイズやタップ領域を最適化し、ストレスのない閲覧体験を提供しました。開発チームとの連携により、デザインの意図を正確にHTML・CSS・JavaScriptへと落とし込み、SEO内部設計の要件も満たす高品質なページ制作を完遂しました。

事前デザインサンプル イメージ

事前デザインサンプル

デザインコンセプト設定1 イメージ

デザインコンセプト設定1

デザインコンセプト設定2 イメージ

デザインコンセプト設定2

完成デザイン例 イメージ

完成デザイン例

Point.06

SEO改善

検索エンジン経由での自然流入を最大化するため、最新のSEOセオリーに基づいた内部施策を徹底的に実施しました。まず、HTMLマークアップの最適化に取り組みました。旧サイトでは、Googleがページ構造を理解する上で重要となる「h1」タグが全ページのロゴ部分に共通して設定されていましたが、これを各ページの主要なテーマや見出しに正しく設定するよう改修しました。

次に、「title」要素の見直しを行いました。これまでサービス名のみが記述されていたタイトルタグに対し、ターゲットとなる人事担当者や教育関係者が実際に検索するキーワード(例:「日本語教育」「eラーニング」など)を戦略的に盛り込み、検索結果画面でのクリック率向上を狙いました。これにより、ユーザーがページ内容を的確に推測できるようになり、検索エンジンからの評価も高まる設計としました。
さらに、検索結果にカテゴリ階層を正確に表示させるため、「パンくずリスト」に構造化マークアップを採用しました。これにより、単なるURLの羅列ではなく、サイトの論理構造が検索エンジンとユーザーの双方に分かりやすく伝わるようになりました。

多言語展開においても高度なSEO設計を取り入れました。英語、繁体字、ベトナム語、スペイン語、インドネシア語の各言語ページに対し、言語をターゲットとしたディレクトリ設計を採用し、hreflangアノテーションなどを想定した構造を構築しました。これにより、特定の国に限定せず「その言語を扱うすべてのユーザー」をターゲットとすることが可能になり、グローバル市場における検索流入の間口を大幅に広げることに成功しました。

SEO課題洗い出し1 イメージ

SEO課題洗い出し1

SEO課題洗い出し2 イメージ

SEO課題洗い出し2

まとめ

Webサイトは、単に見た目を美しく制作しただけではビジネス上の成果に結びつきません。本プロジェクトが証明したように、初回からマーケティングを強く意識し、戦略的なサイト構築を取り入れることが、企業の持続的な成長において極めて重要です。
ターゲット層のニーズを的確に捉えたサイトマップの再構築、心理的な導線を計算し尽くしたワイヤーフレーム設計、そして「モジュール化」による拡張性の高いデザイン。これらを組み合わせることで、訪問者を迷わせることなく、問い合わせや購買といった具体的なアクション(コンバージョン)へと自然に導くことが可能になります。

同時に、目に見えない部分での徹底したSEO対策や、企業に求められる厳しい基準をクリアする高度なセキュリティ要件への対応は、サイトの基盤を強固にし、検索エンジンからの継続的な集客とユーザーの信頼獲得に不可欠な要素です。

戦略的な設計を欠いたままサイトを運用し続けることは、見込み客の離脱を招き、結果として多大なコストの無駄と営業的な機会損失を生み出します。初期段階からマーケティング視点を組み込み、ユーザビリティ、SEO、セキュリティの三位一体でプロジェクトを推進することこそが、Webサイトを「強力な営業ツール」へと進化させる最大の鍵となります。本プロジェクトは、その理想的なプロセスを体現した成功事例と言えます。

Output

アウトプット

サイトイメージPC
サイトイメージ モバイル
教育ICT

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