法人向けサービスサイトUI/UX・SEO改善リニューアル

ユーザー視点の導線設計でBtoB比較検討を最適化

GSユアサバッテリー

Client

クライアント

株式会社GSユアサは、自動車用・産業用バッテリーや電源システムなどを幅広く手掛ける国内トップクラスのメーカーです。本事例では、ユーザーへの製品案内と販売代理店への送客の要となるサービスサイトの全面リニューアルプロジェクトについて解説します。

会社名
株式会社 GSユアサ
事業内容
動車用・産業用各種電池の製造・販売 ・電源システム、受変電設備の製造・販売 ・その他電気機器の製造・販売
資本金
100億円
社員数
12,478名

Result

プロジェクト成果

ペルソナに沿ったUI/UX改善により、リニューアル後の直帰率を従来サイト比で4割削減することに成功。

Solution

関連ソリューション・サービス

Overview

プロジェクトの背景

当初、サイトのSEO対策を主な目的として改善施策を検討されていました。しかし、現状分析とヒアリングを重ねる中で、検索エンジンからの流入以前に、「利用頻度の高い検索導線が分かりにくい」「クリック可能な要素の見分けがつかない」「レイアウトのルールが統一されていない」といったユーザビリティ上の致命的な課題が成果のボトルネックになっていることが判明しました。 そのため、単純なSEO改善にとどまらず、UI/UXの根本的な見直しを含む全面リニューアルへと発展しました。対象がECサイトではなく直接的なコンバージョンを持たない非ECのサービスサイトであるため、「バッテリーを比較検討するユーザー」のペルソナ像に寄り添った精緻な設計が強く求められました。

Process

「コンサル型制作・開発」の
取り組み内容

Point.01

ヒューリスティック評価

本プロセスでは、ユーザビリティの専門家の知見に基づくヒューリスティック評価を実施しました。
結果として、サイト全体の評価が「E(致命的な問題あり)」となる27項目のUI/UX課題が抽出され、そのうち18項目が特に重要度の高い致命的な課題として特定されました。
課題は大きく「サイト全体及び共通ヘッダー(9項目)」「通常ページ(10項目)」「検索ページ(8項目)」の3領域に分類されます。

全体を通して、ユーザーの操作を迷わせる導線の不備、直感的に理解できない専門用語の多用、スマートフォンの閲覧環境への最適化不足などが浮き彫りになりました。
例えば、グローバルメニューには下層ページの内容が推測しにくいラベルが使われており、最も利用されるはずのバッテリー検索機能が目立たない位置に配置されていました。
また、ページごとに見出しの色やサイズといったレイアウトのルールが定まっておらず、サイト内を遷移するたびにユーザーに不必要な学習コストや心理的不安を与えている状況でした。
特にスマートフォン環境では、アイコンのレスポンシブ対応が不十分で表示崩れが起きたり、タップできる要素が不明瞭で誤操作を誘発したりと、深刻な問題が生じていました。
これらの評価結果をもとに、あるべきセオリーに基づいた具体的なUI改善方針を策定し、リニューアルの土台としました。

■調査で見つかった重要度の高い課題例

グローバルメニューの配置と表現の不備:「適合検索」など直感的でない用語が使われ、最も使われる「バッテリー適合検索」が目立たない位置にある。
スマートフォンの操作性低下:リンクの判別が難しく誤タップを誘発しやすい上、ハンバーガーメニューが全画面を占有して元の画面に戻りにくい。
検索フローの不便さ:検索機能において1ページで1回の選択しかできず、検索完了までの全体フローが見えないためユーザーにストレスを与えている。
検索粒度の粗さ:利用頻度が高い店舗検索において、「住所・郵便番号」での検索機能がなく、「県単位」でしか絞り込めないため最寄り店舗が探しにくい。
視認性とトーン&マナーの欠如:見出しのルールがなくメリハリに欠ける上、ベースフォントが小さく重要な情報が補足情報のように見えてしまう。

ヒューリスティック評価1 イメージ

ヒューリスティック評価1

ヒューリスティック評価2 イメージ

ヒューリスティック評価2

ヒューリスティック評価3 イメージ

ヒューリスティック評価3

ヒューリスティック評価4 イメージ

ヒューリスティック評価4

Point.02

競合ベンチマーク評価

ヒューリスティック評価と並行して、競合サイト(古河電池など)や他業界のユーザビリティに優れたサイト(ブリヂストン、JAL、ラビットなど)との比較を行うベンチマーク評価を実施しました。
この調査により、自社サイトに不足している「サービスサイトとしての利便性」がより明確に浮き彫りになりました。

最大の発見は、自社サイトがユーザーに商品を検索させる「サービスサイト」の役割を担っているにもかかわらず、一般的な「ブランドサイト」に近い設計になっていたことです。
優れた他社サイトでは、トップページに目立つ検索導線や、一般ユーザー向けと事業者向けの分岐導線が分かりやすく配置されていましたが、自社サイトにはその配慮が欠けていました。
また、商品検索や店舗検索のフローにおいても、他社はマウスオーバーでの情報表示やプルダウンによるシームレスな絞り込みを活用し、ユーザーのクリック数や画面遷移の手間を最小限に抑えています。
さらに、製品詳細ページでは、競合他社が図解やバナーの強弱を用いてシリーズごとの違いを一目でわかるように工夫しているのに対し、自社サイトは専門用語が羅列されており、一般ユーザーには直感的に商品の魅力や違いが伝わりにくい状態でした。
これらの他社比較から得られた知見を、新しい導線設計やコンテンツ表現のアップデートに直結させました。

■調査で見つかった重要度の高い課題例

サービスサイトとしての導線不足:目立つ検索導線や「事業者向け」「バイク用」といった目的別の分岐導線がトップページに整備されていない。
商品検索時の過剰な手間:競合のように検索結果上で詳細情報をポップアップ表示させる機能がなく、いちいち詳細ページへ遷移する必要がある。
検索操作の簡便性の低さ:プルダウン式の絞り込みや自動遷移機能がなく、他社サイトに比べてクリック数や操作の負担が多い。
店舗検索の利便性の低さ:市区町村ごとの店舗数表示や、スマートフォンのGPSを活用した現在地検索など、直感的に最寄り店舗を探せる機能が欠如している。
製品の特徴や違いの伝わりにくさ:専門用語が多く、一般ユーザーでも一目で商品比較ができる図解やシンプルな一覧比較表が不足している。

競合ベンチマーク評価1 イメージ

競合ベンチマーク評価1

競合ベンチマーク評価2 イメージ

競合ベンチマーク評価2

競合ベンチマーク評価3 イメージ

競合ベンチマーク評価3

競合ベンチマーク評価4 イメージ

競合ベンチマーク評価4

Point.03

SEO改善設計

本プロジェクトの起点はSEOの課題解決にあり、UI/UXの改善と並行して強固な内部SEO対策を実施しました。
以前のサイトでは、各ページの目的やターゲット層に応じた適切なマークアップが行われておらず、検索エンジンからの正当な評価を獲得しきれていない、あるいはユーザーの検索意図とページ内容にズレが生じやすい状況が推測されました。

改善の要として、サイト全体の構造を見直し、すべてのページに対して「タイトル(Title)」「メタディスクリプション(Description)」「H1タグ」の固有ルールを定義した精緻なマークアップ指示書を作成・適用しました。
トップページから各バッテリーシリーズの個別ページ、検索機能、コラムに至るまで、それぞれに適切な文字数制限を設けながら、検索エンジンとユーザーの双方にページ内容が正確に伝わるよう最適化を施しています。

特に注力したのは、ターゲットごとのページ判別と重複コンテンツ問題の解消です。
販売店を探す一般ユーザ向けと業務用を探す法人向けで類似した構造を持つ検索画面や検索結果画面においては、法人向けページのH1やタイトル冒頭に「【事業者向け】」と明記するルールを徹底しました。これにより、検索エンジン上での重複コンテンツ判定を回避するとともに、検索結果を見たユーザーが「自分が見るべきページか」を一目で判断できるようにしています。 さらに、ナビゲーションやページ名称の抜本的な見直しも実施しました。
例えば、「適正バッテリーのご案内」という曖昧な表現を「バッテリー機器の取り扱いに関して」へ、「個人情報保護方針に関して」を検索クエリとして一般的な「プライバシーポリシー」へと変更しました。
このように、より一般的でユーザーに検索されやすい直感的なワードを選定することで、検索ボリュームの獲得とユーザビリティの向上を同時に実現するSEO改善を完遂しています。
また、サイトマップの再構築も行い、クローラーの巡回効率改善にも寄与する基盤を整えています。

SEO改善サイトマップ イメージ

SEO改善サイトマップ

SEOマークアップ指示 イメージ

SEOマークアップ指示

WFデザインのSEO監修1 イメージ

WFデザインのSEO監修1

WFデザインのSEO監修1 イメージ

WFデザインのSEO監修1

Point.04

サイトリニューアルおよび保守サポート

ヒューリスティック評価、競合ベンチマーク、そしてSEO改善の要件を統合し、ペルソナである「バッテリーについて検討し、比較したいユーザー」の目的に沿った全面的なサイトリニューアルを実施しました。

最大の改善点は、検索導線と分岐導線の抜本的な再構築です。
PCサイトでは最も利用される「バッテリー適合検索」や「店舗検索」をグローバルナビゲーションの目立つ左側に配置し、スマートフォンサイトでもハンバーガーメニューに隠さず、画面外に常時表示される独立したボタンとして実装しました。
また、一般向け乗用車だけでなく、法人・専門業者向けの「事業者向け」や「バイク用」の専用導線をトップページ上部にわかりやすく配置し、ユーザーが迷わず目的のページへ遷移できるUIを実現しました。単なる下層へのリンク集だったトップページには「国内シェアNo.1」といった強みを伝えるコンテンツを追加し、比較検討を強力にサポートする設計へと進化させています。

リリース後の保守・運用フェーズにおいても、ユーザーニーズや取り扱い製品の状況変化に応じた継続的なマイナーアップデートを迅速に実施しています。
例えば、「しげるくんのエコ紀行記」などの読み物コンテンツの定期更新や、PC・スマートフォン双方でのボタン領域の微調整を行い、視認性と操作性を維持・向上させています。また、製品ラインナップの変更に伴い、自動車用バッテリー充電器の該当ページに「廃番商品」のラベルを視覚的にわかりやすく追加しました。
さらに、取り扱いを終了した「バイク用バッテリー関連機器」ページについては、ただ削除するだけでなく、ユーザーを迷わせないよう「404 Not Found(取り扱い終了)」の画面を表示させたのち、自動的にホーム画面へ遷移させる仕様を実装しました。同時に、関連する親ディレクトリへのアクセスは自動車用ページへ301リダイレクトさせるなど、リンク切れによるSEO評価の低下を防ぐ適切な対応を行っています。

デザイン イメージ

デザイン

保守サポート1 イメージ

保守サポート1

保守サポート2 イメージ

保守サポート2

まとめ

BtoB業界や販売代理店を介するビジネスモデルにおいて、直接的な購買機能(EC)を持たないサービスサイトは、コンバージョンという明確な指標を持ちにくく、効果測定が難しい側面があります。
しかし本事例が示す通り、非ECサイトであっても「ターゲットユーザーが何を求め、どう比較検討し、最終的に販売店へ向かうのか」という行動プロセスを緻密にUI/UX設計に落とし込むことは極めて重要です。

専門用語が多用されがちなBtoBの商材だからこそ、直感的な導線設計、わかりやすい情報比較、ストレスのない検索フローを提供することで、ユーザーの離脱(直帰)を大幅に防ぐことができます。
優れたUI/UXは、単なる見た目の美しさにとどまらず、ブランドの信頼感を高め、最終的なオフラインでの購買行動(販売代理店への送客)を力強く後押しする「営業ツール」となります。
企業とユーザーを最適に繋ぐ「サービスサイト」としての本質的な価値を高めるためにも、継続的なユーザー視点でのUI/UX改善と保守運用が不可欠といえるでしょう。

Output

アウトプット

サイトイメージPC
サイトイメージ モバイル
GSユアサバッテリー

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