【SEO改善事例】大規模ECサイトの内部対策で検索順位・流入大幅アップ

高単価商材を販売するECサイトを運用するC社
上位表示のワード数が80%増加

導入の経緯―内部対策でサイト流入数を底上げ

高単価商材をメインに取り扱うECサイトを運用するC社。自然検索を通じてサイトの集客力・流入数を向上させるため、SEO施策をご依頼いただきました。

広告に頼らない集客力をつけるには

C社が運営していたECは月間10万UUを超える大規模な通販サイト。

訪問者の大多数が広告経由となっていました。そのうち8割はディスプレイ・SNS広告で、リスティング広告に関しては指名ワードのCPAが高いため、さらにCPCの高い一般ワードは出稿していませんでした。

検索による新規ユーザの集客が困難な限り、広告依存からの脱却も難しくなります。今後何らかの要因で広告予算の捻出が難しくなった場合、ECサイトのアクセス数は激減することは目に見えています。

広告依存を脱却するためには、自然検索枠で上位を目指すSEO対策を行うのが有効な手立ての一つです。C社は独自にSEO対策を行っていましたが、社内の限られたリソースでは効果は感じられなかったという経緯があり、弊社にお声がけいただきました。

顧客育成施策としてのSEO

C社が販売している商材は単価が比較的高く、多くの商品は衝動買いできるような価格帯ではありませんでした。大多数のユーザは購入までの検討期間が長く、実物を見てから判断したいと直接店舗に出向いて購入する顧客もかなり多いため、一般的なECサイトのCVR水準と比較すると低いという性質がありました。

そのような性質上、C社の業界では特にSEO施策、すなわちECサイトへの流入数の増加が売上の増加に直結しづらかったものと推測されます。そのため、C社に限らず競合他社の多くは売上への貢献が分かりにくいSEO施策に力を入れていませんでした。

しかしSEO施策の目的は直接ECの売上を増やすことだけではありません。特にC社のように高単価商材を取り扱う企業では、自然検索を通じてブランド認知度を上げる効果を念頭に置くべきでしょう。認知・検討と段階を踏んで高単価の商品を買ってくれる顧客を育成する、いわゆるナーチャリング(顧客育成)施策としての側面もあります。

競合他社より上位に表示されるサイトへ

本事例のプロジェクトでは、キックオフの段階で市場における代表的なキーワードを約5,000語ピックアップ。競合他社と比較してC社のECサイトが検索市場においてどの程度露出・専有できているか分析しました。

約5,000語のうちGoogle検索で10位以内にランクインしているキーワードは約15%でしたが、なかには望まないURLでのランクインも散見されるなど十分な伸びしろがある状態でした。SEO施策により意図したページで上位表示されるキーワードを増やし、検索流入数ひいては売上改善の一助となることを視野にSEO施策を実施いただきました。

施策内容

本プロジェクトで行った施策は以下の通り。
・構造設計:パンくずリスト、構造化マークアップなどの設計
・TD設計:<head>内のtitle/descriptionの設計
・HTMLマークアップ設計:<Body>内のHTMLマークアップ
・画像のスライスと代替要素の設計
・内部リンク設計
・キーワード等の記述設計:見出し要素、キーワードチューニングなど
・カテゴリ設計
・アルゴリズム変更対応
これらの施策を基に改善点を特定し、C社による実装を通じて進行しました。

上記は一般的なSEO施策の実施スケジュール。設計期間半年を目安として、ご希望に応じて柔軟に期間を設定いたします。

課題①運営者中心のサイト構造

このプロジェクトで明らかになった主要な課題の一つは、ECサイトの基本構造がSEO要件を満たしていない点です。Googleの検索アルゴリズムはコンテンツ単体ではなくサイト全体を評価します。また、カテゴリ構造やページ間の関連性などを解析し、サイトのテーマや内容などを踏まえて評価に反映させています。つまり、サイト全体で表示順位を上げるためにはTOPページを親とした明確な大→中→小のカテゴリ構築が非常に重要です。

しかしC社の場合はサイト内のカテゴリ構造が不明瞭でGoogleによるクローリングを阻害している可能性が高く、検索順位を上げるには構造設計を抜本的に変更する必要性がありました。

おそらくECサイトを立ち上げる際に一切SEOを考慮せず、商品登録時の作業イメージ(基幹システムの商品マスタ構造のまま)でサイト設計を行った結果であると推察されます。

二つの主要ポイントに基づく構造設計の改善

課題を解決するためには、

  • サイトを訪問するユーザの検索ニーズに寄り添う
  • Googleクローラーがサイトの情報を理解しやすい構造にする

これら二つのポイントを踏まえて構造設計の改善策を提示する必要があります。

この事例においては、新規カテゴリの作成やパンくずリストの更新を含む、具体的な構造設計の改善策を実施しました。

課題②意図しないページの上位表示

上位表示させるページの最適化もSEO施策の核心的な要素の一つです。

C社の場合、カテゴリページのランクインが少ない一方で複数の商品詳細ページが意図せず上位表示されていることが課題の一つとして抽出されました。課題①で触れたように、カテゴリ構造の不明瞭さゆえ検索エンジンから評価されにくい状態であったことも一因であったと考えられます。

キーワードにもよりますが、基本的にはトップページもしくはカテゴリページなどたくさんの商品情報が記載されているページで検索上位を獲得するのが一般的な戦略です。ユーザが興味を持った商品にアクセスしやすくなるよう、流入ページをコントロールするような施策が必要になります。

カテゴリページへの流入を増やす戦略

先述したカテゴリ構造設計も含めて複数のSEO施策を実施し、ニーズに適したページの流入数を増やしていきます。単体の施策だけでなく総合的に改善を進めることで、顕著な成果が期待できます。

今回の事例では、カテゴリページにより流入を集中させるための改善策を重点的に提案しました。

施策実施後の効果―上位表示キーワード数が約16%→29%に

SEO施策の効果は通常だと実装完了後3ヶ月以降徐々にあらわれますが、今回の事例ではかなり早い段階から効果が見え始めました。C社側の実装が迅速だったことも改善効果スピードに貢献した一因であると言えます。

実装作業が終了する前には既に上位表示されるキーワード数が約16%から29%に増加するなどの効果がありました。

カテゴリページのランクイン率向上

施策開始から8ヶ月後には期待通りカテゴリページの検索流入が増加し、上位表示されたカテゴリワード数も約2倍まで増加。反対に望まない商品詳細ページでのランクインが減少しました。

単なるキーワードの上位表示だけでなく、「どのページで上位になりたいか」という本来ならコントロールが難しい要件もクリアした成功事例と言えるでしょう。ユーザの検索ニーズに基づいたサイト設計により、企業側にとってはもちろんユーザ側にとっても利便性の高いサイトになりました。

サイト内部の改善が順位アップに貢献

C社の事例を通じて分かるようにSEOにおける内部対策は非常に重要度が高く、検索エンジンに適応した仕様変更を行うことで結果としてユーザにとっても使いやすいサイトになっていきます。

C社のように高単価商品を取り扱う企業では、SEOの効果が即時のCVRや売上向上に直結しない場合もあり、本格的な対策を行わないケースが散見されます。しかし、ブランディングによる効果なども考慮するとECサイト全体に与える影響はかなり大きいでしょう。競合他社がまだ踏み込んでいない戦略にこそブルーオーシャンが潜んでいます。

過去に他社で十分な効果を得られなかった企業様、SEO内部対策による検索順位の改善を目指す企業様は、ぜひ弊社のSEOコンサルティングをご検討ください。

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