先進的ネット銀行のUI改善で金融業界格付けの三つ星評価を獲得

ユーザビリティ改善により、HDI公開格付け調査で最上位ランク取得

Client

クライアント

KDDIと三菱UFJ銀行が共同出資で設立したインターネット専業銀行。他行にないスマホ完結という便利な仕組みを有することで話題になりました。キャッシュカードがなくてもスマートフォンだけでATMの入出金可能で、携帯キャリア問わず24時間いつでも取引できるのが特徴です。
au経済圏のユーザは一定条件でATM/振込手数料やポイント倍率など優遇される「じぶんプラス」という仕組みが用意されています。

会社名
auじぶん銀行株式会社
事業内容
インターネット専業銀行
資本金
935億円
社員数
640人

Result

プロジェクト成果

HDI-Japan※が行っている公開格付け調査の銀行業界部門において、「Webサポート」「問合せ窓口」ともに最上位ランクの三つ星評価 を獲得

Solution

関連ソリューション・サービス

Overview

プロジェクトの背景

今回のプロジェクトは、金融業界特有の制約の下で、マーケティング観点での使いやすさと、カスタマーサービス観点での適格性を両立することが最大のミッションでした。
Webサイトを初めて利用するユーザがスムーズな操作ができ、問合せフローやチャットボット活用含め、あらゆるシチュエーションでユーザの課題解決ができるインターフェースを目指しました。

※HDI-Japan:顧客サポートやITサポートに関する国際的な基準の普及・支援を行う団体です。1989年に米国で設立され、世界最大級のITサポートやカスタマーサポートに関する専門機関となります。HDI-Japanは、その日本支部として活動しています。

Process

「コンサル型制作・開発」の
取り組み内容

Point.01

調査設計前のヒアリング

今回の調査における重要なポイントはマーケティング視点とカスタマーサポート視点の両立にありました。この二点は似ているようですが、UI/UXはときにトレードオフが必要な場面もあります。
そのため、事前に運営状況、プロモーション状況、社内のKPI、意図的な仕様など細かくヒアリングを重ねました。
このヒアリングを経て、ヒューリスティック評価(ネガティブチェック)と競合ベンチマーク評価(ポジティブチェック)を行います。

【ヒアリング時のイメージ①】 イメージ

【ヒアリング時のイメージ①】

【ヒアリング時のイメージ②】 イメージ

【ヒアリング時のイメージ②】

Point.02

ヒューリスティック評価

ヒューリスティックとは、経験値のことです。つまり、コンサルタントの知見、経験値に基づき、「初めてWebサイトを訪れたユーザが直感で分かるか?」という視点でサイトを評価します
1,000人に1人が不便を感じてサイトを離れる可能性のある課題を10件解消すれば、理論上CVR1%に相当すると考えると、どれも非常に重要な課題です。

【ヒューリスティック調査における総合評価】 イメージ

【ヒューリスティック調査における総合評価】

サイト回遊におけるハブであるハンバーガーメニューにさまざまな課題がありました。メニュー項目、レイアウト、優先度、表示のさせ方などいずれもユーザを考えさせてしまうものばかりで新規ユーザにはハードルが高くなっていました。

【ヒューリスティック評価レポート例1:ファーストビュー構成とナビゲーション分析】   イメージ

【ヒューリスティック評価レポート例1:ファーストビュー構成とナビゲーション分析】

続いて、一部の問題がページ全体を分かりにくくさせてしまう課題も見られました。
口座開設フローで散見されたテキストの課題など、サイト運営者は見慣れているため課題として認識できてない内容でしたが、初めてサイトを利用するユーザにとっては、内容が想像つかない固有名詞もあり、スマホで簡単に口座開設ができるかといえば、難しい印象でした。

【ヒューリスティック評価レポート例2:コンテンツ分類とフォーム画面の分析】 イメージ

【ヒューリスティック評価レポート例2:コンテンツ分類とフォーム画面の分析】

ヒューリスティック評価は、上記のような課題に対し、できるだけ軽微な修正で解決する具体的な案を提示しているため、実現性が高く、改善スピードも早いのも特徴です。

Point.03

競合ベンチマーク評価

競合比較といえば、同業界で行うことが多い調査ですが、当社ではターゲットやビジネスモデル、比較検討における行動パターンが近しい異業種の企業も含めて横断的に優れたインターフェースを目指すのが特徴です。
異業種を含めることにより、業界内で先進的なリーダーサイトを目指すことができます。これまで800サイト以上の多種多様なWebサイトでユーザビリティ改善を行ってきた当社だからできる調査設計ともいえます。

【競合ベンチマーク評価の調査設計例】 イメージ

【競合ベンチマーク評価の調査設計例】

競合ベンチマーク評価では特に、金融業界特有の注意事項など、(カスタマーサポート視点では優先度の高い情報であっても)マーケティング視点ではマイナスとなる課題が複数あり、競合比較により折衷案を見出すことができました。

例えば、フィッシング詐欺の注意喚起や、定期的なパスワード変更の呼びかけなど金融業として消費者に伝えなければならない事項がある一方で、それらを表示する場所がサイトのヘッダー部分だった場合、著しく視認性が下がるデメリットが生まれます。このようにコンプライアンスとマーケティングがぶつかり合う場面が多いのが金融業界のWebサイトにおける特徴でもあります。

【競合ベンチマーク評価レポート例1:トップページファーストビュー要素比較】 イメージ

【競合ベンチマーク評価レポート例1:トップページファーストビュー要素比較】

【競合ベンチマーク評価レポート例2:チャットサポートとハンバーガーメニュー項目】 イメージ

【競合ベンチマーク評価レポート例2:チャットサポートとハンバーガーメニュー項目】

ネット銀行口座に求める機能が増えていく昨今、用途に応じて複数の銀行を使い分けるなど、ユーザ側の活用方法も変化しています。
そういったなか、ネット銀行は「使いやすくて当たり前」の時代となっているため、本プロジェクトのように、第三者評価を得ることは大きな競争力につながるでしょう。

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