・ECサイト売上アップ施策としてユーザビリティ改善を実施 ・改修コストがかさむ某大手ECシステム(パッケージ)を利用
【売上改善事例】ECサイトのユーザビリティ改善でCVR122%
月商1,000万円規模の自社ECサイトを運用するE社
前年比CVR122%、カート投入率161%達成
・ECサイト売上アップ施策としてユーザビリティ改善を実施 ・改修コストがかさむ某大手ECシステム(パッケージ)を利用
E社はBtoCの高単価商材をメインに、実店舗も展開している中堅企業です。
数年前にECサイトを立ち上げ、多額の広告費を投下し続けた結果アクセス数は数十万UUまで成長できましたが、対する売上は伸びずにいました。
社内で課題の洗い出しを試みるも、明確な改善方法がわからないこと、加えてサイト改修が発生した場合にやるべきか判断できず、弊社にお問い合わせいただきユーザビリティ改善コンサルティングを提供することとなりました。
E社が導入していた某ECシステムは、カスタマイズにかかる費用が多額になってしまうのが懸念点でした。
実店舗がメインのビジネスモデルでは、ECサイトにおける予算の優先度が低いケースが多く、その反面で効果が数字で見えやすいゆえに検討がシビアになりがちです。
弊社のユーザビリティ改善は、セオリーに基づき課題と具体的な改善案を同時に提示します。また、課題の重要度と実装難易度を★★★で表し、どの課題から着手すべきか担当者が判断しやすいよう工夫しています。優先度の可視化により実装がスムーズになり、課題消化率・改善効果の向上に繋がります。
E社はコンサルティングの導入が初めてだったこともあり懸念点の払拭には時間がかかりましたが、具体的な改善事例や同様のシステムを使っているサイトでの実績をもとに現実的な効果を試算したことでユーザビリティ改善施策の実施決定に至りました。
弊社のサイトユーザビリティ改善は課題抽出と実現性の高い改善アクションで社内のPDCAサイクルを回すためのフォローアップを主な目的として行います。
Webユーザビリティの第一人者であるヤコブ・ニールセンが提唱した「ユーザビリティエンジニアリング理論」に基づき、これまでの実践で蓄積されたノウハウを軸にした以下4つの評価手法によってサイトを評価・分析します。
1.ヒューリスティック評価
2.アクセスログ解析
3.ベンチマーク評価
4.被験者テスト
今回の事例では4つの手法により抽出した課題をE社が実装する際にアドバイスや対応できない場合の代替案の提示などをフォローアップ。6ヶ月間のプロジェクト終了時点で課題消化率と開始時に設定した目標KPIの達成率を効果検証しました。
上記は通常の施策実施スケジュールです。実際は社内状況に応じて調査手法の順序変更やプロジェクト期間、効果検証時期の調整など柔軟に対応します。
評価・課題抽出のみならず、実装時のサポートやPDCAの「C(Check)」にあたる効果検証まで総括的にフォローし、売上向上にコミットするのが弊社ユーザビリティ改善コンサルの強みです。
他社のユーザビリティ改善では、適切なKPI設定方法が共有されておらず定義・目標が曖昧なままプロジェクトが進行してしまう事案も少なくありません。
弊社ではプロジェクト開始時に顧客層やペルソナ設定、商品情報などをヒアリングしてプロジェクトにおけるKPIを設定します。Googleアナリティクスでの分析結果や施策の過程で発見した課題点を鑑みて、KPIを具体的に定義・共有いたします。
弊社が知る限り、コンサルティング業務で効果試算と検証まで行う会社は他にありません。ここからも弊社が多くの実績から効果に自信があることがお分かりいただけるかと思います。
ヒューリスティック評価とは専門家がユーザビリティエンジニアリング理論に基づいた知見を生かしたサイト分析を行い、改善点を抽出する評価手法のこと。ヤコブ・ニールセン博士が提唱した評価項目に加え、弊社コンサルがノウハウをもとに独自に作成した全11項目に照らし合わせてサイトのユーザビリティを評価します。
ヒューリスティック=経験値、名前のとおり本調査手法はユーザが普段のウェブサイト経験から想定される「通常こうだろう」と直感で分かる導線や挙動から逸脱する違和感(=離脱ポイント)を洗い出します。いわば取扱説明書を見なくてもわかる操作性のギャップです。
1000人に1人が離脱するであろう課題を10個解消すれば理論上0.1%✕10=1%、つまりコンバージョン率1%改善するという考え方のもとに課題点を抽出しています。
具体的な数値・データからサイトを評価する手法である「アクセスログ解析」や「被験者テスト」と比較すると根拠が弱く、サービスの質はコンサルの経験則に依存します。
その分具体的な改善事項を短期間かつ低コストで抽出することが可能で効果における即効性があるのも特徴。そのため弊社では大半のケースでプロジェクトの最初に実施し、すぐに着手すべき改善項目のリストアップを行います。
ユーザビリティの基本は誰が見ても分かりやすい=セオリーを遵守したサイトを作ることです。他社サイトで用いられているセオリーから逸脱した仕様を改善することで、「分かりにくい」「見にくい」を減らすことが可能です。
本事例のヒューリスティック評価で抽出されたユーザビリティ上の課題は20項目以上。ユーザビリティ改善による伸びしろが非常に大きいと判断されました。改善点に加えて難易度と重要度を明示することで、優先度を明確にして実装に取り組めるようフォローしました。
E社の場合、11種類のチェック視点のうちナビゲーション、つまり「ユーザがスムーズにサイトを回遊するのに必要な要素」に分類される課題点が多数ありました。回遊性の悪いサイトは次にどこへ進めばいいのか直感的に分かりづらく、離脱率が上昇しやすくなってしまいます。
改善点の実装を通じて、ユーザがストレスを感じず興味を持ったコンテンツや商品にアクセスできるサイトに近づきました。
アクセスログ解析とは、サイトのアクセスログデータを定量的に分析し、課題を抽出する評価手法のこと。
弊社独自の視点でログデータを解析し、具体的な施策・改善アクションにつなげます。
主要なページの要素を分解し面積の構成率やクリック率などを分析したところ、トップページにおける実用性の低さが明らかになりました。企業として伝えたい情報に到達できていないユーザが多い、つまりサイト側の主張と顧客ニーズの不一致が起こっていました。
最もアクセス数の多いトップページに問題があるということは、すなわちはじめの一歩で躓いている状態にほかなりません。ナビゲーションを改善することで、ユーザにとって知りたい情報がすぐ出てくるシンプルかつ伝わりやすいページになります。
一般的にアクセスログ解析は具体的なアクションに落としにくいという弱点がありますが、弊社では課題点を抽出するだけでなく、実現性の高いUI改善により期待できる売上効果を試算し、プロジェクトにおける中間KPIを設定します。
CVRやUU数などを基準にKPIを設定するのはもちろん、市況や季節性などコントロールできない外部要因をできるだけ削いで適切な検証ができる前提条件を設定することで、プロジェクトに直接かかわらない経営陣にも納得いただけることも他社にない強みです。
ベンチマーク評価とは、他社サイトとの比較によるブラッシュアップ・改善を目的とした評価手法のこと。自社サイトからリストアップするヒューリスティック評価とは異なり、他社サイトとの改善点を探るポジティブチェック方式の評価手法です。
弊社の独自性は同業他社のみならずビジネスモデルやターゲットユーザ、比較検討における行動パターンに類似点の多い異業種先進サイトも含めた比較を行い、同業他社にはない先行利益を得られる改善案を出せることにあります。
比較するサイトは事前ヒアリング情報に加え、EC化率や購入時の行動が類似している候補ををあらかじめ選定します。E社の場合、
などの特徴があったため、同業他社・異業種ともに以上の条件を満たすサイトを提案し、全6社のサイトを横断的に分析しました。
ベンチマーク評価ではECサイトが成長している企業と比較し、自社サイトでも取り入れられそうな取り組みをピックアップします。
今回の事例では、トップページにおけるファーストビューの情報量が不足していることが主要な課題として特定されました。
E社のようにスタイリッシュさ・シンプルさを意識するあまり、顧客にとって必要な表示やコンテンツを後回し・省略してしまうケースはしばしば散見されます。ブランド訴求と商品訴求・顧客のニーズ両方を落とし込んでブラッシュアップすることがユーザビリティ改善においては肝要です。
また、弊社のサービスではクライアントと綿密にコミュニケーションを取り、企業の実情に沿ったアプローチで改善案を提示します。今回のケースでは会社の方針やシステムの改修コストを鑑みて複数の改善案を提示し、実装率につながる提案を行いました。
被験者テストはターゲット層に合致した被験者の行動観察・インタビューから課題を抽出する評価手法です。スクリーニングから課題点抽出まで1ヶ月程度かかるため、他の評価と並行して進めます。
ターゲット層が類似したサイト・ブランドでの購入履歴があると回答した被験者を6名集め、行動観察調査(ユーザビリティテスト)を実施しました。調査では、被験者が普段使っている検索エンジンやSNSを通じてどのように購入商品を検討するのか実際に観察します。
E社の主力商品と同じカテゴリで買い物をすると仮定して検索してもらったところ、E社のECサイトに自力でリーチした被験者は6人中0人でした。つまり、ブランド名を知らないユーザがE社のサイトに自然検索でたどり着くことはほぼ不可能だということになります。
また多くの被験者は画像検索で商品を探していたため、画像検索での出現率の低さが今後の大きな伸びしろであることが分かりました。
被験者にE社のサイトにアクセスしてもらい、そこからどう購入商品を検討するか調査しました。印象的な課題として、商品のカスタマイズ性の高さが裏目に出てしまい、分かりづらいインターフェイスになっていた点が挙げられます。サイト回遊中、商品一覧ページを見ていた複数の被験者において検討意欲の低下が散見されたため、商品が選びやすいようカスタマイズする場面では分かりやすいUIに改善するための案を提示しました。
実際にサイトを訪れるユーザを観察することで、商品購入までに点在する多角的な障害が顧客の視点で可視化されます。
施策実施前の年と月毎のデータを比較したところ、複数の指標で改善効果が表れました。
カート投入率の推移を見てみると、改善策の実装開始直後から効果が出始め前年を大幅に超える状態で推移していることが分かります。
ヒューリスティック評価による実現性の高い改善指摘が、実装スピードと課題消化率につながり大きな効果を得ることができました。サイト内で気になる商品を見つける前に離脱するユーザは減少し、多数の商品から欲しい商品を見つけて検討しやすいサイトに近づいています。
CVRは季節要因、在庫状況、市況などサイト外の影響を受ける要素を含みますが、最終的に前年比CVR122%、年間売上数千万円の効果を出す結果となりました。
弊社のサービスでは、総括時までに対応完了した施策を「ユーザビリティガイドライン」としてまとめます。このガイドラインは「どんな基準でサイトを見るべきか」可視化し、今後のユーザビリティ改善に役立てていただくことを目的として作るものです。
弊社のユーザビリティ改善は「問題点を指摘して終わり」ではなく、「どの程度実装できたか」「どの程度成果が出たか」「今後社内でどのような視点でユーザビリティを改善していくべきか」を具体的に提示し、社内のユーザビリティに対する知見を高めていただくことも想定しています。
自社サイトのコンバージョン率を上げたい、改善の優先度が分からない、改修コストをかけてまで直すべきか判断がつかない、ユーザビリティ改善実績の豊富なコンサルタントにサポートしてほしい、そんな企業の担当者様はぜひ弊社にお問い合わせください。
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